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03 05
2006

おすすめ本特選集

『人間通でなければ生きられない』 谷沢 永一


決定版 人間通でなければ生きられない
谷沢 永一

決定版 人間通でなければ生きられない


 批判や悪口、欠点を指摘し、アンチを唱えるのはだれでもできることで、それが日本の知識人や言論界の仕事と思われたり、優越感や選民意識が満足させられたり、怨みつらみが発散させられたりするのはよいことではない。

 とくにアタマからこれを信じてしまう読者は世を呪い、人を怨むようになり、人生は不幸と悲惨につき落とされてしまう。知識の正誤より、人生の幸福や満足を客観的にみられるほうが重要ではないのかと思う。批判やアンチは人生の肯定と愛を破壊してしまうものだ。

 谷沢永一はそういう知識人の否定と肯定の態度を客観的に見られる人であり、だから批判的知識ばかり摂取してきた私としてはたいへんに重要な知恵を与えてくれる。心理学のポジティヴ・ネガティヴ思考のような枠組みが社会観にも必要だと思うのである。

 この本では批判や罵倒に傾いてきた知識人のなかでも日本を肯定的に捉えた人たち――大宅壮一、梅棹忠夫、司馬遼太郎、高橋亀吉、山本七平がとりあげられている。

 肯定や称賛が行き過ぎて放漫さや暴虐にまで走ってしまうのはキケンであるが、罵倒や蔑視のみもおおいに誤った姿勢である。人生は肯定も否定もせず、ただ受け入れることが大切なのではないかと思う。社会を否定することは自己も幸福も破壊することである。

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