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05 19
2005

手塚治虫ノスタルジア

『一輝まんだら』 手塚 治虫


406173282X一輝まんだら (1)
手塚 治虫
講談社 1983-12

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 手塚が大人向けのマンガを描くとなぜか歴史もの、それも近代の歴史を多くあつかった。『奇子』や『シュマリ』、『陽だまりの樹』などである。かれは自身のルーツやその生まれ育った時代を探りたかったのではないだろうか。

 物語はまだ西大后のいる清朝最後の時代に、義和団の乱に参加したはちゃめちゃな女性を中心に進んでゆく。『ラスト・エンペラー』の時代かな。彼女は日本に亡命し、孫文などと出会ったり、主役である北一輝と出会うわけだが、物語は未完で終わる。主役があらわれる前にべつの副主役が暴れるというのは『ブッダ』と同じである。

 なにか中国の近代化という問題をあつかっているようなのだが、社会主義者としての北一輝が主役ということは、手塚はそれが成就された国というものを描いてみたかったのだろうか。知識人にとって自分たちの頭で描いた青写真が叶うことはひとつの理想でもある。手塚は知性万能的な思考で社会主義の理想を信じていたのだろうか。


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