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05 29
2005

手塚治虫ノスタルジア

『アポロの歌』 手塚 治虫


4061086359アポロの歌 (1)
手塚 治虫
講談社 1977-10

by G-Tools

 手塚が永井豪の『ハレンチ学園』に触発されて描いた性と愛の物語。母親の性の乱れから動物虐待をくりかえしていた少年が愛の女神によって報われない愛を罰として与えられつづけるイタイ物語である。悲恋を味わえるというよりか、もうマゾイスティックである。

 手塚は多くの作品の中に恋愛の要素はとりあげたが、恋愛マンガはうまくはなかった。そこから少女マンガの学園恋愛モノは興隆したし、手塚に欠けていたスポ根モノも興隆した。昭和のマンガ界は手塚のすきま産業で成り立っていたのかもしれない。

 マンガに性を求める衝動というのは強いものである。エッチなものや裸ばかりマンガに求めるようになった私はなんとなくこの方向がいやになり、マンガから離れてゆく契機になったように思う。そればっかりかよという気になった。虚構に向かう性衝動はとめておいたほうがいいのか、とめないほうがいいのか、私にはわからない。

 ただこの物語が表わしているように性を憎むことはみずからを罰することになるのを覚えておいたほうがいいだろう。性への憎しみは自分の愛をも奪うのである。


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