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09 30
2018

神秘思想探究

なにが違うの?――『上座仏教 悟りながら生きる』 アルボムッレ・スマナサーラ



 アマゾンの仏教ランキングでは、スマナサーラの本ばかり売れているので、上座仏教はなにが違うのかと読んでみた。

 仏教のいいことをいっているのだが、あまりにも世俗的で、道徳的なお説教仏教になっているので、じゅうらいの大乗仏教との違いがぎゃくに見つけられないくらいだ。

 章題の「自分を完全燃焼したければ」とか、「人間、究極の心得」の煽り方は、まるで自己啓発の三笠書房が乗り移ってきたみたいだ。

 大乗仏教とテーラワーダ仏教はここが違うとか、これこそがブッダのほんとうの教えとかいったりしているのだが、あとになったら忘れる程度だし、アタマの中でそれらがごっちゃになっているわたしには、もうなにが違うの?状態だ。

 もうちょっと高尚で難解なスマナサーラの本を読めば評価も変わったかもしれないが、この本はあまりに一般的な道徳説教書だ。

 道徳を説かれると支配-服従の反発を感じるわたしとしては、認識論だけにとどめてほしい。トランスパーソナル心理学のラジニーシもクリシュナムルティも道徳を説かずに認識論をおもに語ったので、わたしは受け入れることができたのに。

 べつに語っている内容はまがいない仏教の教説であるし、ヴィパッサナー瞑想の判断を消してゆく方法はなるほどなと思った。

 でもあまりにも通俗的なことにつきあいすぎて、道徳説教くさい古い仏教臭しか出ていない思いがするのだが、従来のものと違ったものとして売れる要素はあるの?という読後感しか残らなかった。



 怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)テーラワーダと禅――「悟り」への新時代のアプローチ仏教と科学が発見した「幸せの法則」: 「心」と「私」のメカニズムを解き明かす怒らない、落ち込まない、迷わない 苦を乗り越える宿題 (幻冬舎単行本)ブッダの実践心理学 (アビダンマ講義シリーズ―第1巻 物質の分析)


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うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

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