FC2ブログ

HOME   >>  幻想現実論再読  >>  ビートニクが仏教徒?――『目覚める宗教』 ケネス・タナカ
09 04
2018

幻想現実論再読

ビートニクが仏教徒?――『目覚める宗教』 ケネス・タナカ

490542528X目覚める宗教(サンガ新書)
ケネス・タナカ
サンガ 2012-11-27

by G-Tools


 この本には団体や寺院、センターからみたアメリカでの仏教という視点があって、個人の読書家としてしか仏教を学ばないものには、その点が違和感があった。宗教団体、宗教宗派としての目が強いアメリカ仏教のあり方という本になるだろうか。

 アメリカへの仏教流入の歴史を、ホイットマン、ソローから説いて、ビートニクを紹介するあたりには、さらに違和感が強まった。この本でもナイトスタンド・ブディストや仏教共感者、個人化といわれるように、仏教徒や仏教宗派として仏教に接触しているのではなく、あくまでも個人的な知識のひとつとして接している感覚が強いからだ。かれらは、仏教徒として仏教に出会ったのではないだろう。

 わたしもアメリカの逆輸入型で、トランスパーソナル心理学をへて、仏教に近づいて、仏教徒の観念なんかまるでないし、団体に属したいとも思わない。こんにちの人は、仏教徒や仏教宗派の一員として、仏教に出会いたいと思うものなんだろうか。

 団体や組織としてくくられることに、ビートニクやヒッピーは喜んで入っていったのだろうか。この本はずっと仏教団体としての目で、アメリカへ流入した仏教者の活躍をのべているから、終始違和感しか立たなかった。

 このような本を読みたいと思ったのは、さいきんスマナサーラやアーチャン・チャー、ティック・ナット・ハンといった上座仏教の人たちの本が読まれるようになっているから、どういう流れなんだろうという興味で読んだ。

 マインドフルネスといわれて医学界でもとりあげられるようになったものは、ヴィパッサナー瞑想とよばれるテーラワーダ仏教の方法だということがわかった。

 テーラワーダ仏教と精神分析の融合ということで、マーク・エプスタインという人の著作も、専門家で高く評価されていることを知った。

 いま、アメリカで仏教やマインドフルネスを学んでいる人は、仏教徒としてくくられることをのぞむのだろうか。わたしは仏教徒としては、仏教を学びたくない。あくまでも哲学やサイエンスとならぶひとつの知識にすぎなく、信仰の宗教としては摂取したくない。


アメリカ仏教なぜ今、仏教なのか――瞑想・マインドフルネス・悟りの科学テーラワーダと禅――「悟り」への新時代のアプローチブッダのサイコセラピー―心理療法と“空”の出会いザ・ダルマ・バムズ (講談社文芸文庫)



関連記事
Comment
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

Kindle本、2冊発売中です。

google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
FC2カウンター

Page Top