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02 10
2018

幻想現実論再読

相性が合いません――『現代唯名論の構築』 中山 康雄

4393323289現代唯名論の構築
―歴史の哲学への応用 (現代哲学への招待)

中山 康雄
春秋社 2009-07

by G-Tools


 唯名論とか実在論といった普遍論争がどのようなものをいわれていたのか、興味をもって手にとってみたが、あまり得ることがなかったなあ。

 わたしは神秘主義や禅仏教のような言語の非実在性を感じる立場である。唯名論には近いと思うが、記号論的であり、共同幻想的といったほうがいい。だから概念の実在論のようなものはまったく理解できない立場なのだが、西洋哲学は言語の実体性を幻想のように捉える立場にはまったく落ちないのだと思う。

 言語の非実在性は、心理セラピーに活用できるのだが、西洋哲学は神秘思想の流れにはまったく手を伸ばさないのだな。意地でも言語は絶対的に存在するという土台からは降りようとしない。

 第二部では歴史叙述を語るのだが、大森壮蔵や野家啓一の物語論も語り出す。わたしは野家啓一の物語論のような反実在論的歴史観のような歴史は創作された物語であり、実在にはどこまでも近づかないという立場には近いのだが、この本ではそれらを興味深く描いているというわけではない。

 神秘思想や禅仏教のような言語の非実在性をとなえる立場はまったく出てこない本であって、わたしには食指を動かされる本ではなかった。分析哲学あたりは興味ある分野を語っていそうで、不毛な議論に思えて、どうも相性が合わないな。


現代普遍論争入門 (現代哲学への招待 Great Works)普遍論争 近代の源流としての物語の哲学 (岩波現代文庫)歴史を哲学する――七日間の集中講義 (岩波現代文庫)有限性の後で: 偶然性の必然性についての試論


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うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

初のKindleセルフ本、発売中。他人に感情を振り回されてばかりいる人、過去を後悔してばかりいる人、必読。長年の習慣から解放される心理セラピー。



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