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07 28
2016

主体性の剥奪

ブックガイドとして――『親子という病』 香山リカ

406287962X親子という病 (講談社現代新書)
香山 リカ
講談社 2008-09-19

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 なにもかも軽すぎる香山リカだが、全体的な幅広い視野を得たいときには役に立つ。

 解釈が軽すぎる、その当時の流行やトレンドをさも重要事に捉えすぎという不満はいつも感じるが、まあ多くのことには目配せをしており、そういう点では参考になる。

 ほかにブックガイドとして参考にさせてもらうくらいだ。

 2006年から2007年にかけて、加害者が息子であった親殺しがたてつづけにおこっていた。無差別殺人をおこす犯罪少年の時代のはざまに、親へと凶器が向かう事件が多発していた。

 もう一点、毒親や母が重いといった娘からの訴えも増えていた。この流れの二点から、香山氏はこのテーマの本を書いたのだろう。トレンドの本を書くのは、香山氏の得意分野である。それすらも才能と思うが。

 母娘の支配・共依存の問題では、母を捨てることにはあいかわらず娘には罪悪感が強いことが指摘されている。「母親の支配を逃れる」ことは、「母親の役に立たない自分になる」ことと同じであり、それは「存在価値のない自分」になることだという苦悩がつけ加わる。娘はこの罪悪感から自由になれないのである。

 まあ、ほんとに下記のブックガイドとして参考にさせてもらうくらいの読書だけど。

 さいきんの香山氏は、ヘイトスピーチ問題にご執心のようだ。


母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)母が重くてたまらない―墓守娘の嘆きシズコさん (新潮文庫)漱石―母に愛されなかった子 (岩波新書)

自殺未遂 (こころライブラリー)世界へと滲み出す脳―感覚の論理、イメージのみる夢愛を乞うひと (角川文庫)


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