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02 09
2016

販売・アフィリ

本と物語の力を――『12人の漁師たちを優秀なマーケターにする方法』 ジョー・ヴィタリー

489451523712人の漁師たちを優秀なマーケターにする方法
ジョー・ヴィタリー
フォレスト出版 2012-08-18

by G-Tools


 12人のパレスチナの漁師というのはキリスト教をひろめた人たちのことであり、キリスト教を広告の目でとらえなおした1920年代のベストセラー『誰も知らない男』を書いたブルース・バートンの広告術を教えた本である。複雑な構造であるが。

 広告術としていくつもいいことが書いてあるが、「業界の神になれ」と「寓話と友に語れ」はとくに感銘深かったので、そのことについて少し。

「とくに私が不思議に思うのは本を書くと誰でもとたんにその道の第一人者である、と思われることだ。たとえその本が間違いだらけであっても、だ」

 この言葉の意味は大きい。本を出すと内容をたしかめもしないで権威を感じる向きはたしかにある。戦略として使用できそうだ。

「あなたは知っていて、それをなんの苦労もなくできるかもしれない。でもほかの人は誰も知らないんですよ」

 なにも書くものをないと思うことは、人気のラジオ番組をもっていてテキサスでは誰も知らない人はいないというほどの人気者でも、おなじことをいう例が引かれている。

 「寓話とともに語れ」は抽象的な言葉より、物語のほうが人をひきつけ、納得させる力はたしかにあるのでしょうね。

 わたしは要点やメッセージを簡潔にまとめた抽象的な言葉を好むが、物語のほうがぐいぐい入ってくる側面ももちろんもっている。それを言葉で読み解かないと意味わからないと思うのだけど。

「ストーリーは、あなたのメッセージを相手に意識させることなしに伝達するための有効な手だ」

 そういえば、「新約聖書」だって物語になっているし、「法華経」も物語だ。

 わたしがまっ先に思い浮かんだのは、カーネギーだ。『道は開ける』も『人を動かす』もほとんど物語形式で語っている。印象深い人生の物語が語られていて感銘深く記憶されるのだが、あとから要点をひきだすのがわたしは苦手で、だから簡潔な抽象語を好むのだが。

 靴を売る時でも長所を述べるより、だれかの体験談として外反母趾で悩んで夜も眠れない人がこの靴をはくと痛みが治まったという物語のほうが人はひきこまれやすい。

 ほかにあえて弱さをさらせという章では、「あまりにも多くの会社が自分たちがいかに素晴らしいかをわめき散らしている」からだといっている。

 ほかに批判をすることが偉いと思われているSNSの時代にはこの言葉を。

「常に行動する者が批判する者よりも優れていることを忘れてはならない。
行動者は前に進み、批判者は立ちつくし、追い抜かれるだけなのだから」

 まあ、この本はマーケティングや広告の本でありながら、聖書的な章立てで書かれているのが新鮮といえば新鮮。いまでは忘れられたブルース・バートンの教えを発掘し、またその人の書いた本がキリスト教の広告法だから、ややこしい入れ子構造になった本といえる。とくに役立つ教えは上の二章だね。


誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったか
ブルース・バートン
日本経済新聞社
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