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09 21
2005

社会哲学

ギャル系はなぜ早婚なのか~生存戦略の違い


 なぜある人はエグセグティヴをめざしたり、ある人はヤンキーになったり、またはフリーターになったりするのだろう。なぜ女性のある人は専業主婦をめざし、ある人は男のように働こうとし、ある人はふつうのOLをめざそうとするのだろうか。

 三浦展の『下流社会』の「階層化による消費者の分裂」を読んでいて、ふと思った。三浦展は消費者の分裂を、女性は、お嫁系、ミリオネーゼ系、かまやつ女系、ギャル系、ふつうのOL系にわけた。男性は、ヤングエグセクティブ系、ロハス系、SPA!系、フリーター系にわけた。

 たとえばギャル系というのは渋谷にいそうなハデな女性だが、けっこう専業主婦願望が強く、早婚である。これはヤンキーのタイプとまったく同じである。親や学校に反抗することがそのまま家庭や子育てに直結するのである。なんかこのタイプの繁殖戦略は遺伝子にくみこまれているという感じがする。さっさと「上って」しまうのである。でも若くして子育てするから暮らしはキツく、つぎの代にも生き方は遺伝するのである。

 エグセクティブ系とかミリオネーゼ系というのは、キャリア志向である。ステータスを好み、人がよい、ほしいと思ったものをほしがり、文化的・創造的な趣味は弱い。世間体のマシーンみたいなタイプである。高所得なのだが、労働マシーンのように生き、外側の甲羅を飾ることだけに熱中する中身のない人間だという気がする。アイデンティティを世間におくからいいように世間に使われているといえなくもないが、稼ぎはいいのである。世間受けすることが最適生存戦略であるという遺伝子をもっているのだろうか。

 私は趣味や自分らしさを最高と思う人間だから、完全にフリーター系だ。かまやつ女系というのも手に職やアーティスト志向をもつので、フリーター系にのりいれているのだろう。趣味や自分らしさにこだわる人間は企業社会で食いっぱぐれやすく、三浦展はこれから下流階層におちぶれるといっている。

 趣味や自分らしさをあらわすことがこのタイプの生存戦略なのだろう。でないと生きている甲斐がない。計画性や将来展望も弱い。そんなものより大事なのは自己表現である。このような自己顕示がおそらく異性獲得になんらかの利得をもたらしたのだろう、かれらは必死に自己をほかから異ならせようとするが、おかげで稼ぎが得られない。このタイプは自己顕示のために死滅してしまうタイプなのだろう(笑)。でもそのような存在は文化的な創造力で経済の源をつくってゆくのだろう。

 女性のお嫁系は専業主婦志向で、いまだに年収一千万の医者とか弁護士と結婚したいといっている。現実感覚のなさが特徴で、たぶんそれが女のチャーム・ポイントなのだろう。子どもを生み育てるふつうだが、当たり前の生き方を強烈にのぞむのである。私にはこのような女性のはがゆさが信じられないが。でもこれが人間の生きる王道なのはまちがいない。シンプルな女性の生き方は、ゆるぎなく彼女たちの子孫を繁栄させるのに役立ったのだろう。

 ロハス系はスローライフ志向、SPA!系は仕事をするしかないタイプ、またはふつうのOLといったごくふつうの生き方を目指そうとする人たちが世の中の大半を占めるのだろう。かれらは世の中の中庸をめざす。たぶんかれらは左をみて右をみて上下をみて、中央に位置する生き方を本能的に、遺伝的にもっているのだろう。道を外さないのがいちばん安全な生き方だと知っているのだろう。ただ時代に翻弄される弱みはあるのだろう。

 人はそれぞれの生存戦略をもち、先祖からひきついだそれによって生きてゆくものだと思われる。もちろん時代や本人の性格によるものも大きいだろう。われわれはその戦略によって人生の目指すところが異なるのである。それは種族の違いくらいの差があるのかもしれない。こういう生き方の違いが、遠い未来に種の分化を生み出したりしちゃったりして。

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