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01 10
2016

販売・アフィリ

専門分野だけではもうダメ――『選ばれるプロフェッショナル』 ジャグディシュ・N・シース

4862760562選ばれるプロフェッショナル
― クライアントが本当に求めていること

ジャグディシュ・N・シース アンドリュー・ソーベル
英治出版 2009-07-22

by G-Tools


 専門分野に特化したエキスパートはもうダメで、ディープジェネラリストにならなければならないという本である。

 専門性は自動化されたり、ソフトで手に入るようになったり、汎用品に成り下っているといった理由から、エキスパートは専門技能だけではなく、ほかの能力も必要とされている。その素質・性質を紹介したのが本書だ。

「単に知識を持っていて、手法が使えるだけでは、大した価値がないのだ。「もっと深い洞察が提供できること」「共感的にふるまうこと」「クライアントと協同すること」「結果として大きな成果を導けること」などが重要になってくる」

「クライアントは、プロフェッショナルが「適切な質問をし」、「深いだけでなく幅広い知識を提供し」、「分析のみならず大局的な考えを示し」、「一方的に話すだけでなく、こちらの話に耳を傾け」ていることを望んでいるのだ」

「多くのプロフェッショナルは、自分の得意分野を維持し、関連する最低限の読書だけでも手に余ると考えている。しかし、優れたプロフェッショナルの学ぶ熱意は、ビジネス書や、自分たちの専門分野に限らない」「学習時間のおよそ半分を探求的な学習領域、つまり周辺環境と個人的な趣味に費やしている」

 ということでこれからのディープ・ジェネラリストに必要な7つの特質が章ごとに紹介されている。

 「無私と自立」、「共感力」、「ディープ・ジェネラリスト」、「統合力」、「判断力」、「信念」、「誠実さ」の7つがあげられている。

 エキスパートではない歴史的なアドバイザーはどんな人かというと、この本であげられているのはアリストテレス、ドラッカー、マキアヴェッリ、バルタザール・グラシアン、ハリー・ホプキンス、キッシンジャーといった人たちだ。

 わたし自身はこのようなクライアント相手に知識や技能を売る職業はまるでムリだと思うのだけど、ブログを書くこともある意味では、このような知識を売る仕事と似ていることがあるという点で、この本を手にとったまでだ。

 わたしは本書にも一章割かれている知識の探求だけは身をもってわかる項目が多かったのだが、ほかの実行力にかんしてはまるでダメだ。教えるために自分の知識を整理し、系統立てたものにする作業すらつまずく。

 エキスパートはその価値を落とし、答えや専門技能をあたえるのではなく、クライアントみずから答えを見いだせるようなアドバイザーにならなければならない、そのような時代になっているということだ。

 アインシュタインはいっている。「コンピュータなんて役立たずだ。答えをくれるだけじゃないか」

 必要とされる共感力の項目で医者は、こういわれている。「あんたはケンブリッジから来た、鼻持ちならない医者にすぎない。俺たちを観察して、自分たちは完璧だとほくそ笑むんだ」

 知識や技能を売る専門家は変質を迫られている時代に達したということですね。もう、ただの専門家やエキスパートではたんなる出入り業者のようにしかあつかわれなくなっているということですね。


プロフェッショナル・アドバイザー―信頼を勝ちとる方程式日本型プロフェッショナルの条件―アメリカ的論理思考では問題は解決できないプロフェッショナルの原点ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書)

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