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10 13
2015

販売・アフィリ

観察眼と発想法のたまもの――『また、売れちゃった!』 河瀬 和幸

4478013519また、売れちゃった!
~一瞬で顧客の心をツカむ! 売上5倍を達成する凄ワザ88

河瀬 和幸
ダイヤモンド社 2010-08-26

by G-Tools


 独立販売員の河瀬和幸の本を読むのは二冊目である。独立販売員というのは一日でも売れなかったらもうお呼びがかからない厳しい仕事である。

 先に読んだ『売れないモノを売る技術』は理論や経緯の話が多かったため、その前著であるこの本は方法やワザだけに絞って書いているとレヴューでつかんでいたので、ブックオフで200円本で見つけるとすかさず手にいれた。

 こっちの方法とワザについて書かれた本を読むほうがおトクだろうね。こちらは単行本であり、新書のほうが安いし目につきやすいので手に入れやすいわけだが、やっぱり具体的な方法とワザが書かれた本のほうがわかりやすい。

 でもこういう具体的な方法やワザというものをおしえてもらう前段階、姿勢や資質、思考のかまえといったものまで、なかなか言葉にしてくれたり、それが売れる要因であるという説明をしてもらえないものだと思う。この前段階の資質やかまえが大きく売り上げを作用しているものだと思うんだけどね。

 著者はお客様のうしろ姿をながめながら、なにを考えて商品を見ているのかという想像してみる練習をしたそうだ。ヒマなときにはじめて、くりかえしやっているとお客様の的確な気持ちがつかめるようになったという。商品のどのようなところを伝えると購入してくれるのかわかるようになったという。こういう前段階の訓練や発想が売れる人になる重要な要素なんだろうね、ワザや方法の伝授では伝わらない――。

 お客様の観察眼は床についた黒いスジの一件でもいかんなく発揮されていて、これは腰の悪い人が足をひきずる跡だそうだ。掃除をする人がそれを知っていた。その通路の途中に腰がラクになる傾斜座布団を用意し、お客様を誘導し、低反発マットも紹介すると、ほんらい買いに来た電気スタンドとこれらをまとめて買っていった。こういう観察眼と準備が売る上げを大きく変えるんだろうね。

 百貨店でわらび餅を販売したとき、午前中まったく売れなかった。依頼元の社長にむかしの売り方を聞き、「わら~び~もち~」という昔ながらの販売方法をおこなうと、なつかしさで寄ってきた客で午後四時で完売したということだ。

 ワザや方法をおしえてもらうのではなく、こういう方法にいたりつくまでの観察眼、発想などがいちばん大事なんだと思う。それを磨かないと付け焼刃で応用も効かなく、敗退してしまうんだろうね。

 美容ジェルを売ったとき、リピーターのお客様とのちょっとした会話がほかの客の耳をひき、お客様のあいだでその商品のよさの話になり、それを聞いていた客が商品を買い、90分のあっという間にその日用意した商品を完売したこともあったそうだ。いかに売る側より、買う側の経験や口コミで売れるかということである。

 そういった実例やワザ、方法が88通りのったこの本はモノを売る人にとってはとても参考になる本ではないのかと思う。

 なんどもいうが、売れる方法というのはワザをおしえてもらうことではなくて、その前の観察眼と発想法をじゅうぶんに磨くことなんだと思う。



売れないモノを売る技術 (ベスト新書)物を売るバカ売れない時代の新しい商品の売り方 (ワンテーマ21)売れないものを売る ズラしの手法どんな人でも買わずにはいられなくなる「欲望直撃」のしかけ売りたかったら、売り込むな! ~小さな会社 社長の営業


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