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07 12
2015

セラピー・自己啓発

軽いパニック障害になりました。強烈でした。

 もう気にならないくらい回復したのですが、この数ヶ月、軽いパニック障害になってしまいました。

 「もう働けないのではないか、人生終わってしまうのではないか」となんども覚悟するほど、強烈なものでした。深刻すぎて回復するまでとても人に知らせられない気持ちでいましたが、恐さを忘れるくらいに回復したので、ようやく事後報告ができるようになりました。


 ■パニック障害とはどんなものか

 パニック障害というのはとつぜん電車などの密閉された空間で、動悸が急におこり、息が苦しくなり、心臓発作のようになり、死んでしまうのではないかと恐れ、救急車で運ばれたりするのですが、病院についているころにはけろりと発作がおさまってしまうという精神的な症状です。

 さいど発作がおこることを怖れ、しだいに電車に乗れなくなり、閉じこめられた空間を恐れるようになり、重くなると家から出ることさえできなくなってしまうという病です。

 わたしのばあいはひじょうに軽いもので、胸が苦しくなって「どうなってしまうのか」という程度だったので、動悸とか冷や汗とかはなくて死を恐れるほどの重度のものではなかったので、半年くらいの期間のあいだで、もう気にならないくらい回復できました。たぶんに「仮想的」な、「心配症」的なものがだいぶ強かったようです。

 ただ、パニック障害の一般的な経緯のようなものはひととおり経験しました。いわゆる「予期不安」や身体感覚に敏感になったり、ちょっとした身体異常に過敏になるといった症状を経験しました。この身体異常に過敏になるといった症状がひじょうに苦しかったというか、身体の異常を恐れる不安が強烈に強かったです。身体が時限爆弾のように恐ろしくなり、コントロール不能におちいります。

 わたしのばあいは軽いもので電車にはすぐに乗れるようになりました。ただ胸の苦しさや息が苦しくなるかもという予期不安のほうがだいぶ大きかったです。

 部屋の中で息が止まるような苦しい感じがして、寒い夜中に二度ほど外に出て、まぎらわすことがありました。電車にも乗ることができて大丈夫だと思っていたら、ふだん歩くだけも息が苦しい感じが出てきて、「どうなってしまうのか、電車も乗れなくなるかもしれないし、職場のような密閉された空間にいくこともできないかもしれない、そうなったら仕事もできないし、生活費が尽きて生きてゆけない」と悲観していました。

 半年以上の失業時間をへて、自分のできる仕事なんてないんじゃないかという不安やストレスにだいぶさいなまされていたのだと思います。さらにパニック障害になってしまって、「いつこの苦しい感じが出てくるかわからないのなら、通勤のための電車にも乗れないし、職場で何時間もすごすことができないかもしれない、人生終りだ……」というひじょうに悲愴な悲観的な想像がなんども襲いました。


心療内科はまったく頼りにならない

 心理学や自己啓発をいくらか読んできましたが、もう自分の手には負えないと、心療内科にいってみました。すし詰めの待合室でだいぶ待たされ、出された抗不安薬と抗うつ薬に怖れをなして、違う心療内科にいきました。

 初回は時間をたっぷりとってくれたのですが、二回目からは五分診察です。「どうしたらいいとかこうしたらいい」とかの説明はまったくなく、ただ薬の様子を見るという心療内科のあり方にひじょうに頼りないものを感じました。頼るものは先生しかいないのに、たったの五分診察。診察があっという間に終わると「もうだめだ」という鬱な気分に診察のたびに教われました。

 職探しをすることもいちおう止められましたので、一日じゅうずっと暇でした。失業の先行き不安も重なり、焦燥感や退屈感もかなり増していきました。一日リラックスするための瞑想をしたり、落ち着けるためのリラクゼーションをやったりして、ずっとふとんに寝ている日々もつづきました。テレビを見ても楽しめないので、苦痛に感じることもありましたので見ることも少なくなりました。パニック障害は鬱も併発するといわれています。

 厳しい冬の寒さがやわらぎ、春の花や桜が咲いてもちっとも心が躍ることはありません。鬱な気分でぜんぜん華やいだ気持ちになることはありません。心理状態はだいぶ追いつめられたものになり、生活費がなくなったときの支援策や生活保護をなんどもネットで調べる日々がつづきました。「もう人生が終わってしまう、生きてゆけない」という悲愴な心理状態に落ち込んでゆきました。もう絶望的な日々でした。


パニック障害の治し方はネットで

 心療内科はあきれるくらい頼りなかったので、ネットでたくさん調べてみました。ネットにはたくさんの方法論や経験がのせられており、おそらくよくなったのは、これらの知識によるものだと思っています。パニック障害のメカニズムや完治方法といったものが経験者や精神科医に語られています。この知識にだいぶ救われました。感謝してもしきれません。

 いちばん効いた方法は、「開き直る」や「逆説志向」といったものです。森田療法の考えにもだいぶ救われました。

 パニック障害は「恐れて回避すること」や「治そう、発作を押さえ込もうと準備や心がけをすること」がその症状をいっそう重いものにしていることを知りました。「恐れることがもっと恐れるもの」にしているという皮肉な逆説をもつ症状です。

 じゃあ、「恐れないようにしよう」とか「恐くない、恐くない」と暗示をかけることも逆効果であることを知りました。「恐れない」ということは怖れに焦点を合わせることになり、よけいに怖れをふくらませます。「来るならこい、もうどうにででもなれ」といった「開き直り」や「あきらめ」がひじょうに大事なようです。

 この病気は恐れとの向き合い方のまちがいを正すための機会やレッスンだといえるのでないかと思います。幽霊を恐がって逃げれば逃げるほど恐くなります。もう観念して向き合って、「幽霊なんでいない、恐くない」と体が納得するまで、恐れはどこまでも追いかけてくるものです。

 いわば恐れから逃げないでしっかりと向き合うこと、恐くないのだということを心身ともに腑に落ちるまで、いくども襲ってくる感情との闘い、レッスンだといえるのかもしれません。身体が制御できない、いつ発作が襲ってくるかと恐れる気持ちはひじょうに強烈なもので、その不安がほかのことにまで恐怖をひろげてゆきます。

 フランクルの「逆説志向」がいちばん効果的な療法だと思いますが、恐れるものにわざと直面させる療法です。 「もっと恐くなれ」とか「もっと苦しくなれ」とか、「もっと悲惨な目になれ」と避けていた、恐ろしいことにわざと向かってゆくように仕向けます。そのことによって恐れていたことが「幽霊だった」、「幻」だったと心身ともに納得したとき、完治するのだといわれています。これこそがパニック障害が治るための秘訣であり、メカニズムだと思います。

 「発作が恐いとか、おこらないようにしよう、人目にふれないようにしよう」という防衛策や自分を守ろうとすることがすべて裏目に出て、逆効果になっています。それが恐さをますます意識させ、学習させることになっています。恐さを避けて、回避することが、恐ろしさをますます強いものにしているのです。パニック障害のメカニズムというものはまさにこの「幽霊」や「恐ろしさ」から逃れることにあります。

 だから恐れから逃げないで開き直る、もっと恐れている事態を自分から呼び寄せる、再演してみるといった、恐れにみずから立ち向かってゆくことによって、「な~んだ、恐れはちっとも恐いものではないのだ」、と心から納得したときに恐れとはさよならできるということです。

 緊張やアガることの状態と対処法と似ているといえるかもしれません。緊張はコントロールできるでしょうか。「緊張しないようにしよう」とか「アガるな、落ち着け」と心に言い聞かせてもよけいに緊張が増すことはありませんか。緊張は自分の意志では解けません。しぜんに収まるか、忘れるまで待つしかなく、緊張を解こうとすることは、緊張に力と筋力を注ぐだけになってしまいます。パニック障害の恐れはそれと同じようなものです。

 緊張をコントロールできないように、パニック障害も恐れをコントロールできず、恐怖や発作を抑えようとして、よけいに恐怖に襲われます。身体の制御方法をまちがってしまうのです。不安や恐怖はそのままにしておいて、手出しもせずにその状態のままにしぼんでゆくのを待つしかありません。恐怖とのつき合い方をまちがい、こじれさせるのがパニック障害といえます。

 こういう知識はおもにネットの経験者の知恵から知ることができました。ネットの経験者や精神科医のブログにはたいへん救われました。ネットがある時代のおかげで助かりました。ネットにたくさんの情報や知恵を書かれた方には感謝しきれません。とくに人生が終わるくらいの絶望に襲われていたときの頼もしさにはたいへんに救われました。心療内科の五分診察にはあきれるしかありませんでしたが。


パニック障害の克服は知識が重要

 パニック障害というのは恐ろしい制御できなくなる病です。体が時限爆弾を抱えるような、いつ爆発するか、いつ異常事態がやってくるかもしれないという恐怖をしじゅう抱える病気です。これは強烈です。自分の身体が恐れそのもの、恐れをずっと抱えた時限爆弾のようになる症状です。身体が制御不能な恐ろしいものになるという経験は、救いがないほど追いつめられるものです。

 わたしの症状など軽いもので、多くの経験者が経験するような死ぬような、救急車を呼ぶような深刻な発作とはほど遠いものでした。ただ観念とか想像力による悲観や恐れの「仮想的」、「心配症的」なものが暴走した「取り越し苦労的」なものでした。だから治りも早かったのだと思います。「開き直り」や「逆説志向」といった知恵を知ることもだいぶ効いたのだと思います。

 パニック障害にかかった人には何年も症状に苦しめられているという方がいると聞きます。制御できない身体を抱えることがどんなにつらいことか、わたしもじゅうぶんに経験しました。身体は制御や操作が容易なものではありません。身体や感情の使い方、用い方というのはちょっとした選択・操作ミスによってどう転がってしまうかわかりません。身体の時限爆弾を抱えることがどんなに困難でむづかしいことか、いやというほど思い知らされます。

 心療内科では多くの人が薬だけをもらい、ちっともくわしい説明や治し方も教えられずに、症状が長引いてしまっているのではないかと懸念します。薬だけをもらいに通院していても、治ることはムリなのではないかと思います。

 これは恐怖や感情のつき合い方のまちがいや過ちからおこる病気だと思います。その恐れとのつき合い方を正さないとなかなか治ることもないと思います。知識をすっかりと心身ともに自分のものにしたとき、ようやく治る病気だと思います。


パニック障害は恐れとのつき合い方の習練

 パニック障害は人生の終りを覚悟させるほどの強烈なものでした。このような困難なときには大きな学びの機会になる、成長するきっかけになると前向きに考えることをすすめられたりします。この体験で得た教訓とはなんでしょうか。

 恐いものは避けてはならない、向き合ってつきすすんでゆき、恐れを克服するしかないといった経験を学んだのかもしれません。恐れは逃げれば逃げるほど恐くなり、どこまでも追いかけてくるものです。恐れに向き合いなさい、そんなものはなにも恐くない、存在しない絵空事ということを思い知らされる経験なのかもしれません。

 恐怖から逃げつづければ、症状から逃れられることはありません。罰則つきの恐怖の克服機会だといえるかもしれません、あまりにも厳しすぎるイニシエーション・通過儀礼です。恐さと向き合わずに、避けて逃げてきた人はその決算を迫られる恐喝の機会のようなものです。



ネットで見つけたパニック障害の治し方 

(1) 開き直る。受け入れる。
(2) わざと苦しくする。わざと恐怖を起こす。
(3) 治そうとしない。避けようとしない。
(4) 不安はあってもよいものだと受け入れる。不安は当たり前のもの。
(5) 不安を避けるからますます不安になる。
(6) 不安を受け入れたとき完治。
(7) 不安に動揺しない。深刻に受け止めない。不安を問題視しない。
(8) 恐怖を味わいつくす。踏みとどまる。

▼パニック障害克服の賢者サイト
パニック障害「完治」の秘訣。
「パニック障害」の記事一覧 マーケティングクリエイター足立博のブログ。
パニック障害と嘔吐恐怖症状を自力で治療克服した方法
森田療法の実践
うつと不安のカウンセリング


薬なし、自分で治すパニック障害 (角川SSC新書)不安もパニックも、さようなら 不安障害の認知行動療法:薬を使うことなくあなたの人生を変化させるためにパニック障害からの快復 こうすれば不安や恐怖は改善できる不安に悩まないためのワークブック―認知行動療法による解決法森田療法で読むパニック障害―その理解と治し方


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うえしんさん、お久しぶりです。

色々と大変でしたねぇ。よくぞ復帰なされました。

本当にパニック障害は厄介な病気です。

これだけ苦しい症状であるのに、「神経症」ということで、障害年金も支給されません。

この病気の特徴は、「回避」することによって悪循環が生まれる、というものですね。

カワカマスの実験では、一定の期間、水槽に仕切りを入れ、やがて取っても、狭い範囲でしか行動しなかったそうです。

一般に、SSRIという抗うつ薬が効く、と言われています。
しかし、暴露療法(エクスポージャー)、あるいは認知行動療法などに取り組まないと完治は難しいかもしれません。

前世療法で治った人もいるそうですが…。

正体はストレスだと、僕は思います。

ひろさちや氏のおっしゃるように、でたらめ、あきらめ、いい加減がいいのではないでしょうか。

では、また。

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