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07 03
2015

セラピー・自己啓発

読んだほうがいい本です――『ザ・シークレット』 ロンダ・バーン

ザ・シークレット
ザ・シークレット
posted with amazlet at 15.07.03
ロンダ・バーン
角川書店 (2007-10-29)



 おひさしぶりです。いろいろ欝なことがあって、人生への気力が減退していました。

 鬱な気分から回復するためにむりやり気分が明るくなる本をむさぼり読んでいます。そういった本の中で、「引き寄せの法則」のブームをひきおこした原典のこの本を読むことになりました。


 この本を読んだ感想としては、パワーや迫力のあるひきこまれる本であるのはたしかだと思った。願いをあたかも手に入れたかのように思い込むと、ほしいものはなんでも手に入るといういささか奇想天外なこの本は、信憑性と、そういうこともあるかもしれないと思い込ませるにじゅうぶんな迫力をもっている。

 この本を読んで、引き寄せの法則を信じるには損はない、実践してみようかという気になる。バカらしい、ウソっぽいと思われる方でもいちどは読んだほうがいいと思われる本ですね。こういう考え方もあるのだという参考として損になることはない。

 「この「秘密」はいままで隠されていた、知られていなかった」というふれこみなのだけど、じゅうぶんに自己啓発家がいってきたことと同じことをいっており、とくにジョセフ・マーフィーのいっていたことそのままだ。

 マーフィーは「いいことを考えればいいことがおこり、悪いことを考えれば悪いことがおこる」となんでもいってきた。ただ、この「ザ・シークレット」はその因果法則をもっと隠されていたというふれこみで強調し、その重要性をよりいっそうひきだした高度な手法をつかっているということになるだろうか。

 つまりは明るい気分、前向きな気分、楽しい幸福な気持ちといったものをつねに抱きつづけることの重要性、必要性をよりいっそう強調し、強制するための習慣をつくるために、奇想天外ななんでも手に入るといった夢物語で人をひきつける方策をとっているということになるだろうか。

 これは「方便」といっていいかもしれない。前向きや明るい気持ちをつねに保つためのひとつの優れた方策なのである。

 願うこと、ほしいことはすべて手に入る、ただし前向きや明るい気持ちでいることが、その願うものを引き寄せるといった夢物語は、その明るい気持ちをつねに保つことを強制される。そのおかげで、暗くて悲観的な気持ちはいっさい排除されるという習慣がおのづとかたちづくられるということだ。

 よくできたしくみだ。究極のポジティブ本、前向き本である。秘密とほしいものがなんでも手に入るというふたつのしかけによって、ポジティブな気持ちが維持されるしくみを強制される。そのことによって、ネガティブを抱けなくなる。

 人はしぜんにまかせれば、悲観や暗い気持ちばかり抱くようになるものだ。でも「引き寄せの法則」という因果関係を知ることによって、悲観的な思考は悲観的な結果をひきよせてしまうということを知ると、そのような思考ができなくなる。

 この『ザ・シークレット』やジョセフ・マーフィーの自己啓発の狙いはまさにそこだったと思う。悲観を断ち切り、楽観的な気持ちをもつ。その方策がより魅力的なかたちで提示されたのが、この『ザ・シークレット』なのだろう。

 悲観的な落とし穴の場所を知らせ、楽観へと人をいざなう誘導の方法をこの本はあらたに開発したということになるだろう。


 もうひとつ大事なことは、思考や感情が現実をつくるということだ。

 これはこの本がはじめて明らかにしたことではなくて、ナポレオン・ヒルやナイチンゲールといった自己啓発家がいってきたことだ。

 人はその因果をぎゃくに捉えている。現実にひどいことがあるから、気分がひどくなるのだ。そのおかげで現実にひどいことがあると、どこまでもひどい気持ちをひきずらなければならなくなるし、外界を変えなければ気分が変わることはないと思い込む。

 そのぎゃくの思考が現実をつくるという因果関係で捉えると、どうなるだろうか。ひどい出来事やひどい気分は自分がつくりだしていることになる。よい、うれしい気分を先に抱かないと、ひどい出来事から離れられなくなる。この因果関係をぎゃくに捉えることによって、われわれはいい気分の重要性と、切り替えをむりやりおこなう必要性を知るにいたる。

 宇宙に願えばほしいものはなんでも手に入るといった引き寄せの法則は、その因果関係を叩き込むための方策をじゅうぶんに果たすだろう。 引き寄せの法則は明るい楽しい気持ちを保つための強力な「方便」なのである。


 でもね、人はそれでも悲観や不満の心にいつも帰ってしまうというものである。いくら思考が現実をつくる、悲観は悲観的な出来事をひきよせるといわれても、現実の悲観や不満に人はいつもなびいてしまう。

 つらい出来事やいやな出来事がつづけば、いやでも人はそういった気持ちに抗いがたくひきずりこまれる。楽観や楽しい気分を維持するためには強力な誓いや信念をもたなければ、すぐになぎ倒される。わたしもいやというほど、この強力な悲観の力になんどもひきずりこまれた。

 マーフィーでもだめだ。ロンダ・バーンのこの方策でもどこまで効果がつづくのだろう。つくづく人は悲観やネガティブにひきこまれる心の性質をもっているようだ。

 けっきょく、自己暗示や口ぐせによって前向きやポジティブな言葉の習慣を断固として、かたちづくるほかないのだろう。悲観は絶対的な習慣である。抗うためには、強力な自己暗示のくりかえしが必要なのだろう。

 自己暗示やアファーメーションを聞いて、紙に書き、なんども頭のなかでくりかえして、強力な楽観の回路をつくるしかないのだろう。たぶん何ヶ月も訓練が必要になることだろう。そういったねばり強い努力がおこなわれないと、シークレットの扉は開きませんよ。


「今、幸せになって下さい。今、よい気持ちなって下さい。あなたがしなければならないことはそれだけです。もし、この本を読んで、あなたが得たものがそれだけだったとしても、あなたはこの「秘密」の最も素晴らしい箇所を受け取った事になります」




ザ・パワーザ・マジックザ・キー ついに開錠される成功の黄金法則 (East Press Business)引き寄せの法則 (講談社文庫)引き寄せの法則 エイブラハムとの対話


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