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01 15
2015

セラピー・自己啓発

拒絶を喜べ!――『一瞬で恐怖を消す技術』 マイケル・ボルダック

一瞬で恐怖を消す技術
マイケル・ボルダック
フォレスト出版 (2014-08-29)


 衝撃だった。恐怖を回避することによって、人は人生をどんなに失うか。その中核にある拒絶を恐れて行動をおこさないことによって、人は期待はずれの人生、失敗の人生、自尊心の低い人生を送ることになる。恐怖は直面し、対処しなければならないもので、逃げたり、避けたりすると、人生でなにも達成されることはない。

 ひじょうに重要なメッセージとメソッドをつたえていると思うのだけど、説明が足りなかったり、プログラムは完成されていないように思われて、残された課題は多いように思われた。このマイケル・ボルダックという人の商法とかセミナーというのもなかなか怪しげだしね。この人の理論は、NLPとかコーチングからできているのかな。

 人は拒絶を恐れることによって行動を回避してゆく。そのことによって人生の果実や成功を手に入れられなくなる。恐怖から逃げられて安心できたのはいいかもしれないが、それによって人生も失う。だから拒絶の恐怖を克服しなければならない。そのメソッドというのがブッ飛んでいる。

 「『ノー』という言葉を聞いたときに、空中にジャンプしてめちゃくちゃに喜ぶのです。こうすることで『ノー』という言葉と喜びをリンクさせられるようになるからです」

 「私は失敗するのが好きです」「拒絶されるのも好きです」「『ノー』という言葉が好きです」。



 拒絶に恐怖がリンクされているから、喜びの感情をリンクさせることによって、恐怖をなくす。からくりは納得するのだが、卒倒させられるね。

 たとえばセールスなんかでは売り上げの結果を目標にすると、「不足感」「フラストレーション」「落胆」を貯めこんでしまうことになってしまう。だけど、拒絶の獲得を目標にすると、拒絶の回数だけ褒めることになる。そのことによって拒絶の向こうにある成功に手に届くことになる。成功は拒絶や失敗の向こうにしかないからである。はじめから拒絶を恐れていたら、行動することも挑戦することもない。多くの人はその状態にとどまっているのではないか。

 拒絶を恐れないということは、行動と挑戦を果敢になんどもおこせるということである。それこそが人生を成功にみちびく方法なのである。多くの人は拒絶を恐れて行動をおこなわず、人生のなんの果実も得られない。これは深くて重い真実だと思うね。

 拒絶ではなくて、行動と挑戦に価値をおき、その行動に報酬と喜びをあたえる。拒絶や結果ではなくて。この意味はひじょうに大きい。

 拒絶されれば、相手のほうに責任があると考えろという。自分中心に考えると、自己否定や自己嫌悪のスパイラルに陥ってしまう。だから原因は相手のほうに問題を探すべきなのだと。

 先が見えずに、計画がなければ、人は自分が望まない結果を集中して考える。未来に不安があると望まないことに集中してしまうのである。だから自分が望んでいることを集中的に考えなければならないという。

 「拒絶される恐怖を力に変える7つのステップ」がおもなプログラムになるのだが、いまいち効力やメソッドとして完成されていないように思う。恐怖や感情は条件づけられた習慣にすぎないから、あたらしいトリガーやアンカーをつけるといったものだ。自己暗示やときにニューエイジっぽい、あなたは感情ではない、あなたと恐怖を切りはなせとかいわれたりする。自己暗示ではなくて、認知療法っぽい理解で変われる方法がほしかったな。

 行動したことに褒美をあたえろ、気分よく感じられるようにしろという。結果や拒絶を恐れていたらなにも行動もできない。その恐れをつき破って、行動という結果につながる成果を手に入れられたのである。その違いは大きい。

 わたし的にはこの本のインパクトはかなり大きい。拒絶や恐怖を恐れて逃げる、回避する人生を典型的に送ってきたからと思えるからだ。ただ拒絶を恐れずに行動に踏み出そう、挑戦していこうと思えなかったかもしれない。拒絶や恐れを回避するパターン・習慣はあまりにも強固なのかもしれない。

 だけどこの本によって拒絶や恐怖を恐れて回避することが、人生になにをもたらすのか、じゅうぶんにわかった。恐怖に立ち向かわずに逃げてばかりいると人生の果実は手のひらからこぼれつづける。類書でもっと究めたいと思うのだけど、あるかな。


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