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01 11
2015

セラピー・自己啓発

環境は変えられない――『一生、仕事で悩まないためのブッダの教え』 スマナサーラ

4837981003一生、仕事で悩まないためのブッダの教え:
シンプルに考える、自由に生きる
(知的生きかた文庫)

アルボムッレ・スマナサーラ
三笠書房 2012-02-21

by G-Tools


 スマナサーラってスリランカで生まれて日本に80年に来日している人なのね。翻訳者がつかないから、日本語ぺらぺら?

 どれだけ日本の職業事情に通じているのと思わなくもないが、参考ていどに読んでみた。

 まあこの人の基本姿勢は環境は変えられないから、そこに適応するしかないといった立場みたいだね。そもそも仕事というのは個人の都合や希望、事情など考慮してくれる世界ではない、与えられた環境に順応するしかないという。

 周囲の環境を変えようなんてあきらかに無謀で、無益な戦いであるとさとす。

 同じように他人を変えようとしても叶わない。まわりの人たちは、あなたとまるで違う価値観、人格のまま、ただ存在し、なにも変わってくれない。それがあたりまえなのである。受け入れて順応するしかない。

 仕事とは自分のためにするものと思っている人がいるが、「人のために何かをすること」だという。自分の主張など通らないのがあたりまえ。社会から与えられた役割をこなし、自我など存在しないのがあたりまえという。

 だれもが嫌がっている仕事をやることがいちばん人の役に立てる場面。周囲は歓んでくれ、感謝され、必要とされる。

 大人になると「与えられた状況から楽しみを見つける」という発想がどんどん失われてゆく。みんな必死になって苦しみを探し求めている。

 スマナサーラは環境を変えることを幸福だと思う日本人に、与えられた環境の順応と幸福を説く人なんだろうね。環境を変えられないから不幸なのではなくて、環境を変えられないことを不幸に思う気持ちがまちがいだと説く。

 「自分のいいたいことなど、相手は聞きたくない」という教えもなかなかインパクトがあった。話をするときにもっとも大事なのは自分をセーブすること。自分の話したいことを話すなんてもってのほかという。

 コミュニケーションは「どうしたら相手が喜ぶか」「なにを聞きたがっているか」を考え、工夫することだという。「相手に喜びを与えること」がコミュニケーションだという。いや、この発想なかったw

 仕事が計画通りに進むなんてことはあなたの勝手な妄想だとスナマサーラはいう。計画や望み、期待しても、結果がどうなるなんてだれにもわからない。自分のからだだって、自分の思い通りになるものではない。究極的に「自分のもの」なんてなにもない。どんな結果も「しょうがない」と受け入れるしかないのである。

 スマナサーラは環境を変えられない不幸にのたうちまわってきた日本人に環境に順応するしかない、と発想の転換を説いている人なんだろうね。これは大きな発想の転換だけど、不満や不平ばかりで幸福の限界を感じた個人はそういった転換に舵を切るしか、社会変革の望みは薄いのだろうね。


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