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10 18
2014

レイライン・死と再生

レイラインの世界観を究めるための読書ガイド

 レイラインは太陽の季節の節目上のラインに寺社や山岳が位置するというふしぎな地図上のミステリーだが、地図上の謎をさぐるという楽しみもあるが、やはりその背後にある世界観・コスモロジーをさぐってこそ、レイラインのほんとうの意味が見えてくるものだと思う。

 古代の人々は地図上の符号から読みとることができるどんな世界観をもっていたのか。それはこんにちでもけっして滅んだわけではない世界観の根底を担っており、方々の季節の行事や痕跡にその世界観の片鱗をのこしているものだ。ぜひこの世界観を知ってほしくて、読書ガイドを編んでおきます。


4334033512神社の系譜 なぜそこにあるのか (光文社新書)
宮元 健次
光文社 2006-04-14

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 この本がこんにち手に入るもっとも基本的なレイラインの書になると思う。自然暦という名称をもちいているが。東京、京都、奈良、大阪、岡山、茨城など全国の寺社の自然暦を網羅している基本書。


4479830030大和の原像―知られざる古代太陽の道 (日本文化叢書 (3))
小川 光三
大和書房 1985-10

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 この本が三輪山から伊勢神宮までの「太陽の道」をみいだした基本書。73年出版。80年にはNHKの番組にもなっている。水谷慶二『知られざる古代』という本にまとめられている。


486204140Xレイラインハンター ~日本の地霊を探訪する~
内田 一成
アールズ出版 2010-04-21

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 こんにちレイラインの現代的な探索に長けている人の著書。


天照大神と前方後円墳の謎 (1983年) (ロッコウブックス)
大和 岩雄
六興出版 1983-06

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 この本こそレイライン(太陽方位)とその古代の世界観の深みまでふみこんだ決定的な書であると思う。一夜妻や神聖淫売といった性と太陽崇拝のつながりまで考察の対象にしている。大和岩雄はほかにも太陽信仰についての書も多い。


4098200767飛鳥とペルシア―死と再生の構図にみる (小学館創造選書 (76))
井本 英一
小学館 1984-06

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 ペルシャ・イラン研究者なのであるが、中東にある「死と再生の世界観」が、古代日本の世界観と共通することをあぶり出した驚きの書。なぜ死と再生の世界観が、太陽信仰と重なってくるのか。


4791761472不死と性の神話
吉田 敦彦
青土社 2004-10

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 神話学者なのであるが、性と豊穣の神話はなぜつながってくるのか。吉田敦彦は『豊穣と不死の神話』、『太陽の神話と祭り』など太陽信仰と豊穣のつながりの意味を示唆してくれる書物が多い。


4796700803エリアーデ著作集 第2巻 豊饒と再生
ミルチャ・エリアーデ 久米 博
せりか書房 1974-07

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 太陽信仰、性、死と再生の世界観のつながりを解きほぐしてくれる決定的な書。古代信仰とその世界観、心情といったものを主観的に理解させてくれる欠かせない本。この本なくして古代の世界観は理解できないとまでいいたい。エリアーデはほかに『大地・農耕・女性』、『太陽と天空神』といった書物もある。


4560081948遊女と天皇(新装版)
大和 岩雄
白水社 2012-01-18

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 なぜ古代に娼婦は神聖なもので神に近く、一夜妻や祭りの乱婚などがあったのか。性と豊穣の意味を考える書。


4309471439名著絵題 性風俗の日本史 (河出文庫)
フリードリヒ・S. クラウス 風俗原典研究会
河出書房新社 1988-11

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 日本において植物信仰と性器信仰はなぜつながってきたのか。明治40年に出たドイツ民俗学者による書。





 あとフレーザーとか吉野裕子、宮田登なども参考になると思う。

初版 金枝篇〈上〉 (ちくま学芸文庫)蛇 (講談社学術文庫)宮田登日本を語る〈10〉王権と日和見天と王とシャーマン―天に思いを馳せる支配者たち神と自然の景観論 信仰環境を読む (講談社学術文庫)


 レイラインの世界観とはなにかというと、大地と人間の性が同一化されている。まいとし冬に死ぬ太陽や世界の穀物は、ふたたびよみがえり、人間に豊穣を約束してくれなければならない。その再生の祈りや願いが、人間の性の放縦につながり、神聖化をもたらしたのである。

 太陽は一年の冬に死に、春によみがえらなければならない。その再生をもたらすのは、人間の性に重ねられた神々の交合である。大地も交合によって再生と豊穣をもたらすのである。

 大地に太陽の季節のふしめがライン上に位置づけられたのは、神々のしるしと再生を願う気持ちではなかったのか。レイラインは古代の人たちのそういった願いの痕跡をこんにちまで大地に刻んでいるのではないだろうか。



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