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06 01
2014

国家と文明の優劣論

心斎橋が「中国人街」になっていて、感無量

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▲手前のファミリーが中国人観光客だとわかる。心斎橋の写真はぶしつけに向けることはできないので撮っていませんが。


 もう何年ぶりだったかもわからないが、心斎橋をウォーキングがてらに歩いたら、中国人観光客ばかりに占領されていることにおどろいた。日本人なんてどこにいるのかと思うほど、変貌ぶりにカルチャーショックをうけた。

 ネットで検索してみるとどうも2008年や2010年くらいから中国観顧客の増加はめだっていたようで、なんばのはしっこのジュンク堂にしか用のないわたしはまったく気づかなかった。大阪城の観光にはもう十年も前から韓国観光客の多さにおどろいたことがあったが。

 十代のころを心斎橋やアメリカ村で遊んでいた者としては感無量というか、疎外感というか、この変貌ぶりには圧倒された。まあ、時間はそのころから二十五年はたったことになる。

 そのころにはバブル景況のおかげで日本人海外旅行者の増加がニュースに多くとりあげられ、集団でカメラをぶら下げてといった批判がされていた。あのころのバッシングとかを知っているものとしては、こんにちの中国人のマナーの悪さや民度の低さといったものは、富裕になって海外旅行に大挙して押し寄せることのできるようになった成金のさいしょの洗礼にすぎないことがわかるね。


 時代が大きく変わった。というか時代がひとめぐりしてしまったんだという感慨がするね。

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▲かに道楽も中国人観光客にとって、大阪のシンボルなんでしょうね。


 心斎橋をひととおり歩いてみて、中国人がどうか識別できるチェックしてみた。日本人にはありえない体格とか、ありえないファッションでだいたいわかる。顔でも中国人でしかない人はすぐわかる。でもそういう目で日本人かどうか見返してみたら、ぎゃくに日本人かどうかすらたしかめられないw

 大阪に来る中国人観光客はUSJや大阪城、心斎橋、日本橋の電気街などをめあてにくるのだろうね。全国では富士山や東京では歓楽街に大挙して押し寄せているのだろうね。

 心斎橋のこの状況をみていると全国も中国人に占領されて、サービス業の人たちもお金をたくさん落としてくれる中国人のほうばかり向くようになるのだろうね。もう消費してくれない若者やお金を出ししぶる日本人なんか見向きもしないようになるかもね。


 文明の移転にいままさに出会っているという感慨にひたるね。

 文明の中心とか繁栄地というのはだいたい百年ほどで世界中を順番に回っていて、いまはアメリカが覇権を握っており、世界の経済と繁栄の中心なのだけど、こんご何十年かのちには中国が順調に成長しつづければ、中国が世界経済の中心や繁栄地に躍り出る可能性もある。

 日本は80年代後半に世界の繁栄の中心になると思われていたのだけど、その後の二十年でみごとに覇権レースから脱落、凋落の坂道をまっしぐら。だけど中国人にとっては憧れやロールモデルとしての崇拝は健在のようである。日本は文化的にも経済的にもまだ手本で、めざすべき将来のヴィジョンであるのだろうね。

 繁栄の中心地の移行は、ヴェネチア、リスボン、アムステルダム、ロンドン、ニューヨークとうつってきて、日本にうつりそうになったのだけど、日本は中国の覇権にバトンタッチするまでの移行・伝達中継点にすぎなかったのかもね。まあ、それなりに覇権挑戦国として、西洋から東洋への覇権の中継国として、時代に刻印される価値と位置づけはあったのだろうが。


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▲心斎橋や道頓堀にいる人の中で何割の人が自国人であって、何割の人が中国人、韓国人であるのか。心斎橋は中国人7~8割といってもいいか。


 中国はまさに西洋の文明ヒエラルキーの序列競争に入ったのだろうね。消費や文化の先進や後進といったヒエラルキーの中で、人々や国家の序列や優劣が競われるゲーム。日本に旅行にきている中国人は富裕者としてそのヒエラルキーの勝利や優越を勝ちとろうとしているのだろうね。

 日本人の若者はそういう競争や比較序列にうんざりしてしまって、消費やマスメディアに踊らされるのを拒否して、その舞台から退場しようとしている。あるいは物質消費の優劣ヒエラルキーをやめてしまっただけであって、文化やソフト面での優劣競争は火花を散らしているのかもしれない。この面での競争や序列に日本人は大きなウェイトをおく時代になったのかもね。

 文明というのは順番であり、世界のもち回りである。こんにちの中国の動向はむかし日本が何十年かまえにおこなっていたことであり、いまは中国の出番になっただけである。中国はパクリばかりであり、民度が低いとバッシングを受けたりもするが、日本もそれとそっくりの経験や蔑視を何十年かまえに受けていた。

 文明のヒエラルキーでダサく思われたり蔑視されるような経験は、いま先進といわれる国が何十年か前に経験したことであり、順繰りにおこなわれるだけであって、いずれはいま蔑視される国もすぐに市場や世界をあっといわせる品質や世評を獲得するようになり、蔑視していた国を凌駕するようになる。そんなに遠くない将来に。あんがい文明の移転はかんたんなのかもね。

 そういうひとまわりの経験はだいたいちょっと時代を長く生きた人は少年時代と老年時代に経験するのだろうね。かつての日本人はアメリカに憧れてアメリカの真似をして、真似や低品質を揶揄され、いずれ品質を凌駕していった。そういう経験を知っているからこそ、中国もいずれ同じ経路をそう遠くもない将来に達成するだろうとね。

 蔑視や憧憬なんてものはただのゲームで感じる感情にすぎないのだろうね。あまりゲーム内感情に入り込みすぎず、距離をおく覚めた目をもちたいね。そういうゲームなんて順繰りだし、ゲームを規定する価値観もだれもが奉じるとはかぎらず、そういうヒエラルキーはその人たちだけの序列である。

 十代にアメリカの憧憬をミナミという街で感じていたころから、まさか中国の人たちでこの街が憧れと大量の訪問者で埋まるような街になるとは思わなかった。大げさに文明の移転を目の前で感じることができて感無量。


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