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05 20
2014

社会批評

「時間勝手」に人生を生きる

 自分勝手という言葉があるけど、わたしたちは学校にいきはじめてからずっと自分勝手に生きられたことはない。自分で自分の時間を勝手に決めて、自分の人生のスケジュールを決めるという意味において。

 そういう時間を支配されて、人生のスケジュールを決められる時間とちがって、自分で勝手に決められる時間のことを、自分勝手にちなんで「時間勝手」に都合的によぶことにする。

 わたしたちが時間勝手に生きられることはまずない。だれかが決めた時間、人生の過ごし方、使い方にずっと縛られて生きる。ずっとだれかが人生のスケジュールを決めている。あるいは拘束されている。

 時間勝手というのは、一日の時間を自由に決められることである。朝起きてなにをしようと自由。どのように使おうと自由。いつまで寝ようと、どこにいこうと人の勝手。

 反対にわれわれの毎日はすべてだれかが時間を決めて、だれかの決めたスケジュールにしたがって生きる。会社に行く日も学校にいくのもだれかが決めている。会社や学校を休む日、祝日や連休などもだれかに決められている。人生の学校にいく期間、会社に就職する時期もだれかに勝手に決められている。

 わたしたちの時間はこの社会に生まれたときにすべてだれかに支配され、とり決められている。

 わたしたちは自分の時間の決め方すら自分の手にはないのである。すべてだれかが支配している。いつまで寝たいとか、いつ休みたいとか、いつまでゆっくりしたいとか、すべて自分で決められることはない。ただだれかの決めたルールと時間割にしたがって生きる。

 わたしたちはちっとも自分の人生の主人でもないし、支配者でもないのである。自分はすべてほかのものに委ねられて、支配されている。

 わたしたちは自分の人生の主人ですらないのである。

 自分の人生の時間をとりもどすことがもっとたいせつなことではないのか。自分の人生を「時間勝手」に生きられるようになることが人生の大きな目的ではないのか。

 だけどこの社会の人々の大きな目的は、お金持ちになったり、社会的地位を得ることであったり、そのために人生の大半を労働のスケジュールに大半は拘束されて生きることになる。おおよそ時間勝手に生きられることはない。

 わたしたちの人生の目標はこれでいいのか。モノやカネや地位をめざすために、人生の大半の時間を自分の時間の主人とならずに時間を手のひらからこぼしつづける。人生もあっという間にすぎていってしまう。

 けっきょく、われわれはどうして自分の時間をだれかに奪われて、支配されているのだろう。どうして自分の時間の主人ではないのか。

 われわれはどうして社会とか会社とかいう巨大な機構に自分の人生の時間を奪われているのか。われわれはどうして時間という二度ととりかえすことのできない人生の重要なものを、自分ではないだれかほかのものに委ねて、売り払っているのか。

 われわれはどうして自分の人生の、時間の主人であり、支配者ではないのか。だれかが自分の人生の時間をとりきめ、自由に支配されていることに、もっと警戒心をもつべきなのかもしれない。

 時間の自由ほど人生にとって二度ととり戻せない価値のあるものではないのか。

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Comment

こんにちは

興味深く読ませていただきました。
魂の叫びのような記事ですね。
自分の人生はどこへ?といった焦燥感、あるいは喪失感は僕も持っていました。

しかしながら、自分勝手に(時間勝手に)組織の一部に自分の意志で組みするとき、それもまた自分勝手なのではないのかと思うこともあります。

自分勝手に他人に時間を捧げる。それもありかなと。
こんなことを言うと某ワタミの社長さんなんかが喜んでしまいそうですけどね。

禅問答みたいになってしまいますが自分の意志で自分の時間を手放すことも、ある意味時間勝手だと思うのですがうえしんさんのそこらへんの見解をうかがってみたいです。

はたしてそこには充実した時間(人生)は存在しえないのでしょうか?
もちろんその人の特性に拠るところもあるのでしょうが、なるだけそれは排除して普遍的な可能性としてお聞きしたいです。
乱文失礼しました。
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