HOME   >>  セラピー・自己啓発  >>  シュワルツ・マジック―『心の力の魔術』 ダビッド.J. シュワルツ
06 23
2013

セラピー・自己啓発

シュワルツ・マジック―『心の力の魔術』 ダビッド.J. シュワルツ

4788907208心の力の魔術―驚くほどの富と幸福が得られる成功法則
ダビッド・J. シュワルツ David J. Schwartz
実務教育出版 2004-10

by G-Tools


 ダビッド・シュワルツ買い。前著『大きく考えることの魔術』があまりにもいい本だったので、シュワルツ株で買った。

 たぶんに自分の価値を低く見積もることの弊害がうまく説かれていてヒットしたのだろう。ほかの成功哲学にはない論理的説得性をもっている比類ない本だとわたしは見なしている。

 この本は原著が65年出版の古典的な本である。ダビッドとよばれるところが古い。シュワルツは三冊目の読書なので、いくぶん知っている考えもあって、この本は『大きく考えることの魔術』より失速しているのは否めない。ところどころ、不満だらけなら仕事で多忙にしていなさいみたいな受け入れがたい主張もある。

 こんかいの読書でいちばん感銘したところは6章の「あなたを引き止めている恐怖を克服するには」の章である。「他人のせい」にすることが自分の成長や努力をいかに破壊させるか、ひじょうに納得させられた。人のせいにすると自分の改善や成長の機会をうしなって、なにもしない正当化を手に入れるのである。

 「人のせいにしてはいけない」という忠告は道徳面から聞くことはあるが、けっきょくは自分の成長を投げ捨ててしまうことになるのだ。マスコミで他人のせいにする習慣に慣らされるわれわれは反省してみなければならないね。

「成功の機会はあらゆる心理的逃げ道がふさがれる時に最も大きい。

失敗の責任をみずから引き受ける場合にだけ、改善の道を理解しはじめるのである。

あなたがどこかに逃げ道をもっていれば、あなたのエネルギーの一部分しか働かさない。その結果は、失敗か、せいぜい普通の成績が関の山である。

物事がうまくいかない時には、自分を責めなさい。あなたはやがて、そのほうが好結果をもたらすことを知るだろう」




 2章の「心理的奴隷のきずなを断ち切るのには」と10章の「あなたの心の力を強化するには」の章が耳が痛かった。好きでもない仕事をして生活に縛られて楽しみも喜びも得られない人生をなぜ選択するのかが説かれている。

 各章から引用したい箇所をランダムにのせる。

「この世の失敗者は、自分が不適当であると考え、レースではどん尻になるだろうと考え、人生のよいものやすばらしいものは自分の手の届くところにはないと考えるものである」



 人は自分が考えているものの通りになると成功哲学はいいつづけているのだけど、この自覚と因果ってなかなか自分のものにできないものだね。

「「ほかの人たちは……」という奴隷状態は、あなたの想像力と個性を圧殺するものである。それは、あなたが好み楽しみをもち、あなたが行きたいと思うところに行き、あなたがしたいと思う能力を破壊するものである」



 「ほかの人はどうしているだろう」と他人を参考にする時点で人は自分の自由と個性をうしなってゆくのね。

「困難を愛することを学ぶことだ、異常を愛することを学ぶことだ。未知を愛することを学ぶことだ。

「失敗」を失敗と思わないことだ。それは失敗ではなくて、教育なのである」



 人生が驚きも喜びもない退屈なものになってしまうのは、安全や安心を選んでしまうからだろうね。

「世間の人は、自分が理解しないことには、どんなことだろうと全然注意を払おうとしないものだということを悟ることである」



 「理解しないものは存在しない」、しっかり覚えておくべきである。

「成功している人は、自分がやったことにはあまり関心がなくて、これからやろうとしていることに関心をもつものである。あなたは、その人がどれだけ多くの時間を過去よりも未来について話すことに使っているかを観察することによって、その人が指導者であるかないかをすばやく見分けることができよう。

雇主は、就職希望者はこれまでどんな経験をもっているかを知りたいと思うのは当然のことである。しかしそれよりもっとたいせつなことは、その人がなにをしようと欲しているか、そしてどこへ行こうと思っているかということを知ることではないだろうか?



 過去のことより未来のビジョン。それこそ未来をつくるもので、描いた図が現在のすがたになっている。

「非難されたことを喜ぶこと。それは、あなたの影響力が大きくなりつつあることのなによりの証拠である。

あなたが成長すればするほど、あなたは非難されることを覚悟しなければならないのだ」



 ネット時代のリテラシー。水をかきわける人には波が当るものである。

「ほかの人によいことは、必ずしもあなたによいことではない。まず、「なにが私に一番よいのだろうか?」と考えて、それを実行することだ。

あなたが「ほかの人はなにをしようとしているのか?」と考えるかわりに、「私にとってなにが一番よいのか?」と考えはじめる時、あなたは自動的に指導性を身につけているのだ。

ほかの人のやり方は、ひとつとしてあなたに適当ではない。このようなやり方を真似るなら、あなたは凡庸に堕してしまうだろう」



 人気とか流行を追っていると自分にとっての必要なもの、たいせつなものを見出せなくなってしまう。ここから別れて自分にとって必要なものを見つける能力はとてもたいせつだろうね。人は「みんながもっているものは自分にとってもいいもの」という信念を強くもっているようだけどね。

「この小人たちには、僕はほかの人より僕のほうが立派だということを証明するために、バラを育てているのではないということがわからないのだよ。僕は僕の楽しみのためにバラを栽培しているので、ただそれだけのことなのだよ。

ほかの人より「立派だ」ということを証明するよりも、自分で満足するために物事をするようになった時、われわれは成熟した人間となることができるのである」



 深い言葉だね。人に勝つこと、人より優れること、評価されることを目標にしていると、人に勝てないばかりか、自分の人生の楽しみや充実も得られないだろうね。そういうことより、自分の満足が大事になったとき、人は人生の充実とよろこびを見つけるのだろうね。

「君がほんとうにそれを好きにならないかぎり、どんな分野でもほんとうに立派に、ほんとうに鋭くなることはできないよ。

実際には給与の悪い職業などないのである。あるのは、その職業につくのをほんとうに欲してはいないたくさんの人々だけである。

(a)ほんとうにそれを好き、(b)それに最大の努力を払うならば、どんな職業でも大金を手に入れる見込みをもっているのだ」



「好きこそ上手なかれ」は金や仕事にも当てはまるようなのだけど、人はいろいろな理由から好きでもないものを選ばざるをえない。それで収入も能力も高くならない泥沼にはまるのだろうね。これが書かれた10章を読んでいて、物憂げになったね。人生とはそういうもの。いや、そう考えるから、そうなるのだねw

「彼らは、行くべき場所を選ばなかったのだ。彼らは、なんの目標ももたないばかりに、自分自身と自分のエネルギーと自分の才能を浪費しているのである。そして、なんの目標ももたなければ、命中することもありえないのだ」



 シュワルツは旅の計画をしなければ旅にいけることもないというたんじゅんで気づきにくいことをいっていたのだけど、人生もおなじである。計画や目標がなければ、どこにも行きつくところはないのである。


▼わたしにとってよいものが万人によいものとは限らないのだけど、おすすめですね。
4788907186大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある
ダビッド・J. シュワルツ David J. Schwartz
実務教育出版 2004-09

by G-Tools


4478732167大金持ちになる人の考え方
デイヴィッド・J. シュワルツ David J. Schwartz
ダイヤモンド社 2002-05

by G-Tools



関連記事
Comment
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。ビジネス書、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、精神世界、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

twitterはこちら→ueshinzz

FC2カウンター

Page Top