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05 23
2013

セラピー・自己啓発

評価する人が多い本だけどね―『自分の中に毒を持て』 岡本 太郎

4413021452自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか
岡本 太郎
青春出版社 2002-01

by G-Tools


 ブロガーのイケダハヤト氏やつぶかきかさこさんなどが薦めているから読んでみた。よしもとばななも評価しているのだってね。

 まあたしかに常人では考えつかない感覚をもっているね。社会にたいする反骨精神・反抗に生きるタイプに染め上げられた人のようで、流れされて凡庸に安全に生きる人たちを批判しつづけている。わたしはこういう反逆精神は大衆社会論や社会論あたりでよく学んだからそう目新しい印象はなかった。

 岡本太郎は子どものときに親に対等に育てられたから、子どもだましの小学校にガマンならなかったようだね。小学一年生から体制や順応することに猛烈に腹を立てていた子ども時代はつらかっただろうね。わたしなんて無邪気で能天気な小学生で、ほぼ記憶も忘却のかなた…w

 子どものときに「芸術はバクハツだ!」という岡本太郎のCMがたいそうブームになった。奇をてらった薄っぺらい芸術家に思えたのだけどね。http://youtu.be/m-FP9K1iD-g

「私の言う「爆発」はまったく違う。

全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーっとひらくこと。それが「爆発」だ。人生は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちの本当のあり方だ」



 岡本太郎はこの本のなかでも首尾一貫して、人生が瞬間瞬間にぱーっとひらくことが生きることだといいつづけている。

「ぼくはいつでも最低の悪条件に自分をつき落とす。そうすると逆にもりもりとふるいたつ。ダメだ、と思ったら、じゃあやってやろう、というのがぼくの主義。

最大の敵は自分なんだ。

自分を殺す、そこから強烈に自分が生きるわけだ。

自信なんていうのは相対的価値観だ。誰々よりも自分は上だ、とかいうものでしかない」



 あえて危険や失敗する道を選ぶからこそ人は「活きる」という逆説に太郎は人生の充実を見たのだろうね。

「画家にしても才能があるから絵を描いているんだろうとか、情熱があるから行動できるんだとか人はいうが、そうじゃない。

逆だ。何かをやろうと決意するから意志もエネルギーもふき出してくる。

何も行動しないでいては意志なんてものありゃしない。

自信はない、でもとにかくやってみようと決意する。その一瞬一瞬に賭けて、ひたすらやってみる。それだけでいいんだ。また、それしかないんだ」



 人は順番をとり違えているのだという。多くの人は自分の運命を真剣に賭けなかったのだという。

「大切なのは、他に対してプライドをもつことではなく、自分自身に対してプライドをもつことなんだ。

他に対して、プライドを見せるということは、他人に基準を置いて自分を考えていることだ。そんなものは本物のプライドじゃない。たとえ、他人にバカにされようが、けなされようが、笑われようが、自分がほんとうに生きている手ごたえをもつことが、プライドなんだ」



 薄っぺらいわたしは自分にたいしてプライドなんてもてたことはないのだろうね。

「よく、あなたは才能があるから、岡本太郎だからやれるので、凡人には難しいという人がいる。そんなことはウソだ。

やろうとしないからやれないんだ。それだけのことだ。

もう一つ、うまくやろう、成功しようとするから、逆にうまくいかない。

人生うまくやろうなんて、利口ぶった考えは、誰でも考えることで、それは大変いやしい根性だと思う。世の中うまくやろうとすると、結局、人の思惑に従い、社会のベルトコンベアーの上に乗せられてしまう」

 


 岡本太郎は画一化・均質化する大衆を批判して個性や自分らしい生き方をすすめていたのだろうね。こういう大量生産型の人間になることを批判した流れはこの本が書かれた88年からどうなったのだろうね。個性とかゆとりとかで、またゆり戻されたのかな。

 岡本太郎は大勢順応型の人間たちにたいして激しく批判するのだけど、それは芸術やクリエイティブな仕事に向けられては正しいだろうが、大勢順応型の企業や仕事で生きるしかない人たちにはふさわしいアジテーションなのかなと年をとったわたしはふと思う。

 いやね、社会に順応するしか生きてゆく道がない人もおおぜいいるのが社会なんではないだろうかとふとわたしは諦観を感じるね。。。


強く生きる言葉今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社知恵の森文庫)壁を破る言葉人間は瞬間瞬間に、いのちを捨てるために生きている。 (文庫ぎんが堂)日本の伝統 (知恵の森文庫)


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