HOME   >>  おすすめ本特選集  >>  瞑想を理解するための10冊の本
12 02
2012

おすすめ本特選集

瞑想を理解するための10冊の本

meisou.jpg


 瞑想とは頭を「空っぽ」にすることである。ものを考えない、考えに乗らないことである。

 それを理解しないのは、そもそもはじめからどうしてものを考えるのが悪いことなのか、考えることをやめようとするのかがわからないからだ。

 瞑想は「言葉の否定」である。「思考の否定」である。どうしてそんな大事なものを否定するのか。

 日本の禅仏教などはそもそもこの疑問すら禁じてひたすら考えないこと、言葉の否定を無理強いしたりする。坊さんの書いた瞑想の本にしても、道徳や説教くさい生活指針であったりする。げんざいの仏教本から有益な情報は得られにくい。

 われわれは考えること、思考をすることは「よいことだ」、「頭のよくなることだ」、「思考を否定することは奴隷や隷従することだ」と思う思考文化のなかで生きている。

 瞑想を理解するのは、思考や言葉はなぜ悪いのかを説明した本を知らなければならない。

            ◆

 
483795572Xどう生きるか、自分の人生!―実は、人生はこんなに簡単なもの
ウエイン・W. ダイアー Wayne W. Dyer
三笠書房 1999-09

by G-Tools


 まずは手はじめに自己啓発のウェイン・W・ダイアーからだ。ダイアーは思考は現実と同一ではないといったことや、過去に頭を充満させるなと説いた。頭のマイナス、引き算の解放を説いた。自己啓発の衣をまとっているのだが、これは仏教や禅と同じ考えである。


4478022720【新訳】積極的考え方の力
ノーマン・V・ピール
ダイヤモンド社 2012-11-30

by G-Tools


 ノーマン・V・ピールも自己啓発やポジティブ・シンキングの主導者であるが、頭を空っぽにすること、心が世界を変えることを説いている。この外界に支配された状態から、世界がどうであれ、心が幸福を支配する転換をみちびくのが自己啓発だ。われわれは外界や世界の出来事に翻弄されるしかないという考えを転換してくれるのが自己啓発だ。


4393710312リチャード・カールソンの楽天主義セラピー
リチャード カールソン Richard Carlson
春秋社 1998-12

by G-Tools


 思考を捨てることを書かれた一冊。この本こそ瞑想を理解するための真打ちだろう。リチャード・カールソンはほかのコラム集で大ベストセラーを生み出したのだが、この本ほど思考の害悪や損害を紹介してくれる本はない。思考と感情のつながりを精緻に分析して、思考がなぜ感情に害悪をおよぼしつづけるのか論理的に解明してくれる。思考を現実だとわれわれは思いすぎて、その感情に囚われたままなのである。この一冊で「思考病」の弊害をあますことなく知ることができるだろう。


4900550205愛と怖れ―愛は怖れをサバ折りにする。
ジェラルド・G. ジャンポルスキー
ヴォイス 1990-06-01

by G-Tools


 外界とはわたしたちの心を写す鏡である。われわれは外界や他人を変えようとして苦しみつづける。過去を変えようとして苦しみつづける。それらを変えずに心だけを変えれば、苦しむことはない。世界の捉え方の変換、心の転換の本ですね。


4003361016自省録 (岩波文庫)
マルクスアウレーリウス
岩波書店 2007-02-16

by G-Tools


 外界を変えるのではなくて心を変えることによって安寧を得るという方法は二千年前のローマ時代にも共有されていた。マルクス・アウレーリウスはローマの皇帝ですね。外界を変えようと努力しつづければ変わらない外界に苦しみつづけるのだが、心を変えればふっと安寧がやってくる。仏教と同じ精神をローマ人は知っていたわけですね。このストア哲学の精神はエピクテトスなどにも見ることができる。


4892031143無境界―自己成長のセラピー論
ケン・ウィルバー
平河出版社 1986-06

by G-Tools


 ケン・ウィルバーは仏教や東洋宗教の考え方を西洋心理学に焼きなおしたトランス・パーソナル心理学の創始者ですね。われわれは思考やペルソナといった誤った自己に「同一化」している。その「脱同一化」を説いたのがこの本だ。思考の世界から「脱同一化」するという考え方は重要ですね。


4784101306自我の終焉―絶対自由への道
J.クリシュナムーティ
篠崎書林 1980

by G-Tools


 クリシュナムルティは思考の弊害や病気を精緻に分析しつづけた人ですね。難解な部分も多いのだが、この人ほど「思考という病」に挑みつづけた人はいないでしょう。思考の害悪に気づいた人には外せない哲学者でしょう。


4199060030人生が楽になる 超シンプルなさとり方 (5次元文庫)
エックハルト・トール
徳間書店 2007-11-09

by G-Tools


 思考の性質を考えてみるのは、「時間」のことを考えないことには理解できない。思考というのは、過去や未来の「想像」や「空想」にしかすぎない。しかし人の頭の中の大部分はこの過去や未来の「存在しない空想」に満たされている。時間に注目すると、よりいっそう思考の「虚構性」、「非実在性」が理解されるだろう。どこにも存在しない思考という「絵空事」にわれわれの頭は支配されているのである。


4795223661グルジェフとクリシュナムルティ―エソテリック心理学入門
ハリー ベンジャミン Harry Benjamin
コスモスライブラリー 2000-09

by G-Tools


 われわれはどうして頭の中で一日じゅう、「おしゃべり」をしているのだろう。なんであの人はわたしをどうあつかっただとか、あの行いは許せないと頭の中で「しゃべり」つづけるのだろう。私たちは自分の正当化や価値のあり方を再確認するために、自分の価値をたえず自分に語りつづけなければならないのである。どうしてなのか? 自我という「虚構」はそういう確認でしか自己を保持することができないのである。わたしたちの頭の中のおしゃべりの「恥ずかしさ」が白日の下にさらされる本ですね。


4839700095瞑想―祝祭の芸術
バグワン・シュリ・ラジニーシ
めるくまーる 1981-03

by G-Tools


 ラジニーシはこの一冊がいいというわけではないけど、この瞑想の本を紹介しておこう。元来の日本の仏教の本より、トランスパーソナル心理学やニューエイジの流れの中で紹介された本のほうがよほど瞑想や思考の否定の意味がわかるというものである。


                    ◆

 以上、十冊の本を紹介してきましたが、いまは仏教の本で瞑想を知るより、自己啓発の本からはじめるほうがわかりやすいと思う。

 そもそもわたしたちは思考が悪いもの、言葉を否定する意味がちっともわからない文化で生きている。それと外界や他人を変えることでしか幸福や充足を得られないと思う文化の中で生きている。

 だから心を変えることで幸福や充足感をうるという考え方を自己啓発で学ばないと、瞑想や仏教がいってきた意味がわからないようになっている。

 物質主義・経済成長の時代は、モノやお金がたくさんないと幸福になれないという考え方から離脱されることは困ることですね。だからわたしたちは心の性質を学ばないように規制されていたのかもしれません。心のあり方を知ることは「宗教」だと排斥されてきたのでしょうね。

関連記事
Comment

上げたのは

瞑想を頭で理解する為の本ですね。

瞑想は知的営為ではない。瞑想の実態はそれを行わなければ分からない。ケーキの絵を何十枚見ようと、その味は食べてみなければ分からぬ。
直言しよう。瞑想を知的に理解し、説明する本など腐る程あるのだ。
修行者が求めるのは実践上有効な情報だ。
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。ビジネス書、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、精神世界、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

twitterはこちら→ueshinzz

FC2カウンター

Page Top