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06 11
2011

自分で稼ぐ方法

『商人の知恵袋』 青野 豊作

aa02-01.jpg商人の知恵袋 (PHP文庫 ア 2-1)
青野 豊作
PHP研究所 1984-07

by G-Tools



 再読である。江戸商人の本を読もうと古本屋でこの本を買いそうになったが、むかし読んでいたことをかろうじておぼえていた。いぜんは経済的な素養を身につけようと読んだが、あまりのこらなかったのだろう。今回、商人の倫理的な生き方や商売のカンを身につけようと読んだが、あまり感銘にのこる本ではなかったな。

 江戸時代の享保年間、それまでの元禄景気とちがって一転ゼロ成長の時代になった。停滞していたからといって大商人や豪商がうまれなかったわけではない。そういった時代を生き抜いた商人は家訓や商いの秘伝書をたくさんのこしている。『町人嚢』『商人夜話草』『町人常の道』『商家秘録』などの本である。この本はそれらの本をまとめたもの。

 章立てとしては「傘(からかさ)商法」、「人の使い方と育て方」、「あきんどの子女教育」、「前だれ商法」といったものが解説されている。79年に出た本。

 わたしが江戸商人に学びたいと思ったのはイトーヨーカ堂の伊藤雅俊のような商人の低姿勢の生き方や、本田健のお金のセラピーのようなものがふくまれているかもしれないと思ったからなのだが、そういう知恵をあたえてくれる本はなかなかないのだな。

 銘記しておきたい箇所をすこしだけ引用。

「他人の利益を考える前に自分の利益だけを考えて右往左往し、くれるものならなんでももらうくせに、出すのは舌を出すのもいや。それが低成長・不安定経済の中で生き残る唯一の方法だと考えているビジネスマン失格者が多いのが現状だ」

「やたらと製品を多様化したり、他分野へ進出した企業よりも、自社の専門分野を深めて独自性を高めた企業のほうが内容もよく、また成長力も高めることがわかった」

「世の諺に良薬口に苦く、金言耳に逆ふとあり。我が好むことに悪しきこと多し。嗜みてやむべし。窮屈なること、精の尽きること、苦労なこと、辛抱して勤むべし」

「世界の人、貴人高位より賤男賤女に至るまで金銀を望まぬものはなし。人と同じやうにしては、なかなか手に入らぬ筈なり。ここを考へて世上の人と向ひ合すやうにすべし」

「商家ほど衰えやすきものはなし」「長者二代なし」

「安売りを看板にして粗悪品を売る商人もいたのだが、それは商売下手で、下の下、「盗っ人とることのみ先に考え、後で首を失ふことを知らず」のと同じで、お客から見捨てられる」

「先用後利(先に用いてもらい、後で利をうる)」


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