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04 22
2011

書評 ビジネス書

『どん底からの成功法則』 堀之内 九一郎

4763184318どん底からの成功法則 (サンマーク文庫)
堀之内 九一郎
サンマーク出版 2007-01

by G-Tools


 この人はどう評価したらいいかわたしにはわからないな。事業が大きくなったら尊敬するという価値観をもたないし、事業の成功者がそのまま説教者として通じるかわからないし。むしろこの価値観で成功と見るモノサシを疑ってかかっているといっていいだろう。

 ホームレスからはいあがった話を中心に聞きたかったのだが、あまりその生活体験については語られていない。この人は転職を40ほどくりかえしたというが、事業もなんども起こしたようで、元から起業者精神をもっている。もしこの事業をおこさないサラリーマン性格だったら、成功への道のりはあっただろうか。

 この人は中途採用者に「みなさんは落ちこぼれだ」「失敗者だ」というそうである。ひとつのことを投げ出した、失敗したということで自身も含めて叱咤するつもりで落伍者というのだろうが、雇い主の力の違いからそういうことはいってはならないだろうと思わなくはないが。まあ、この人自身がホームレスというどん底体験から得るものがあったからそういうのだろうけど。

 好きなことを一心不乱にすれば苦手なことを克服する媒介を生み出すことになるかもしれないというのはなるほど。手がかりは苦手なこと自身ではなく、得意なことから克服の方法が生れるというのである。

 生活創庫というリサイクルショップをやっているわけだが、買いとりのときは欠損を数えて値切ろうとするより、相手をいい気持ちにさせると安く買えるといっている。

 スランプにおちいったあと、いきなりステージアップする調子のいいときがくることがある。その状況を生み出したのは失敗や試みの成果がにじみ出してきたともいえる。だから失敗や挑戦はおこなってみること。悪かったら途中で進路を変えればいいだけだし、恥をかいても果敢に挑戦した証だ。

 商売のうまい人は人を見るとき、損得勘定で見ないようである。得になる、儲けさせてくれると損得で人を採用するといがいにマイナスが大きかったりする。それは自分の欲が相手をよく見せるからである。好き嫌いで選べば、まちがったものにはならないという。

 リサイクル・ショップはこの数年でだいぶふえた。むかしは中古品販売なんてみじめとか、みっともないという感情があったと思う。新品主義だった。この数年のリサイクル・ショップは見違えるほどイメージが上がったというか、遜色ないものも売っていたりして、世の中変わったなと思う。リサイクル・ショップの黎明期を迎えている。1十数年前、西成の露店でゴミから拾ってきたような商品が売られていたが、前触れだったのだな。

 「生活創庫」はまだ大阪のわたしのまわりにはあまり見かけない。堀之内九一郎の哲学があらわれているか、そういう目で見てみたいものだ。


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こんばんは学術書について調べていたらueshinさん(でいいですか?)のブログを見つけました。様々な分野の本を読まれていらっしゃるみたいなので、いきなりですが相談があります。私は文章を書く力が低くてとても悩んでいます。大学の先生に相談したら「何か体系的・論理的に書かれている学術書を最初から最後まで通して読了する。それも面白かった同じ学術書を一度ではなく二度三度と最後まで読了する経験を積むといい」と言われ、学術書について調べていました(言われて行動したことを本当に反省してます)。もしよければueshinさんお薦めの学術書があれば教えて下さい!よろしくお願いします!!

本を読むのも大事ですが、なにか日記とかエッセイを書くほうがためになると思いますよ。

とくにエッセイで疑問に思ったり、なぜかと思うことを書くようにすると、文章の次を考える力が養われて、書く力がつくと思います。

次の文章を考えるということは自分で橋をかけることになりますが、自分で橋をかけるということが大事なんだと思います。

読む本は自分が好きなもの、興味があるものを見つければいいと思います。おもしろいものだったら読みたくなるし、次々とその題材について書きたくなります。

おもしろいこと、楽しいことでひっぱれば、しぜんに文章力はつくと思います。

アドバイスありがとうございます!ueshinさんのおっしゃる通り、疑問に思ったりしたことを書くと、弾みになって文を考えることができそうです。読む本については、通学路にジュンク堂さんがあるので早速探しにいきます。本当にありがとうございました!

いきなりですが、ueshinさんのブログを見ると本当に沢山本を読んでいらっしゃるのが分かります。ueshinさんは、本に関係するような職業をなさっているのですか?(出過ぎたこと聞いて本当にすみません。)
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