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02 11
2011

書評 心理学

自信と自尊心を奮い立たせるために

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どんどん自信と挑戦する気力が失われてゆく。そういうときにはデビッド・シュワルツの「大きく考えることの魔術」を読み返す。自己啓発のなかでこの本だけは上っ面の成功信念をうえつけるのではなく、大きなことや自分の価値があると思わないとなにもなせないという相関関係を論理的に説く。読み返そう。


4788907186大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある
ダビッド・J. シュワルツ David J. Schwartz
実務教育出版 2004-09

by G-Tools


人はできない理由を探すたびにできなくなり、努力や挑戦をしなくてよい楽さに逃れることができるのである。

自分ができるという青写真を描かないとなにごともなされることはない。予定にないものはめざすことも行動することもないからだ。できないと思うことははじめから行動の目標をもたないこと。

まあ、自己啓発の本を読んでポパイのほうれん草にようにとつぜんできるようになるわけではない。しかし考え方を変えることは行動やその先の人生を変えてゆくもの。あなたはあなたの考えているものになる。

貧乏やつまならいこと、うまくいかないことばかり考えているとそういうつまらない人間に実際になる。頭の中で抱いている観念は確実に自分になる。頭が自分の羅針盤であり、行動を準備するものだからとうぜんの話である。

「自分はあまり価値がないと信じこんでいるために、人生からほんのわずかのものしか受け取っていないのだ。彼は、自分は大きなことをすることができないと信じこんでいるために、それができないでいるのである。」

「あなたがあることを不可能だと信ずるならば、あなたの心は、あなたのためにそれが不可能な理由を証明するために働く。しかし、あなたがあることことができると信ずるならば、あなたの心は、あなたのために働いて、それを実現する方法を発見するのを助けるのである」

人前のスピーチに失敗する人は初めから失敗するという精神的打撃を自分に与え、その通りになるのである。成功したかったら自分に自信を与え、自分を信頼し、うまくいくのだと信じなければならない。人生も同じ。自分に自信をもち、信頼し、成功するのだ、幸福になるのだと、信じこまなければならない。

自己啓発や成功哲学のような考えを子どものころからもっていたら、人生は変わっていただろう。子どものときに否定的に欠点や劣等なことばかり見るクセがついてしまうと、ずっとその思考のクセで人生を生きることになる。人生にどういう結果がもたらされるかいうまでもないことだろう。

まあ、成功哲学的な人生観をもつより、否定的・ネガティブの自分を捉えないと叩かれる、冷笑されるという日本の文化もあることだろう。生意気とか誇大自己とか、偉そうにとか叩かれる。謙遜して自己卑下する人格が日本では生きやすい。でも人生の結果にかれらは責任をとってくれるわけでない。

日本の子どもの自尊心の低さが話題になっている。謙遜と自己卑下で生きなければらないのが日本的処世術。でも個人の自尊心は破壊される。自尊心が低いとその先の人生で受けとれる果実の大きさも小さなものにならざるをえない。挑戦も行動もおこさないからだ。高いところにだれか立てば卑小感を感じる。

劣等感と自尊心についてはミンチントンの「人生がうまくいく、とっておきの考え方」(PHP文庫)という本がいい。自尊心をとりもどすにはシュワルツの「大きく考えることの魔術」(実務教育出版)がいい。自尊心の低さをもつ日本人にはこの二冊のクスリが必要だと思う。

4569666035人生がうまくいく、とっておきの考え方―自分を信じるだけで、いいことがどんどん起こる! (PHP文庫)
ジェリー ミンチントン Jerry Minchinton
PHP研究所 2006-03

by G-Tools


433403506X日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか (光文社新書)
古荘純一
光文社 2009-05-15

by G-Tools


自尊心の低さといい、認知療法の啓蒙の低さといい、日本人には心の知識、心理学の知識が意外にひろまらない。それは宗教であるとか、心の問題は闇とか犯罪プロファイリングだとか、怪しい、いかがわしいものとつっこみたいらしい。修身教育と戦争犯罪というクライ過去も扉を閉める一因になっている。

心の知識は宗教だという禁断地帯の禁止があるのかもしれないな。宗教に近づいてならないと心の知識を閉ざす。でも心がどんなもので、どうあつかえばいいかわからないとうつ病とかの陥穽にかんたんに落ち込む。うつ病の増加って心の知識の禁断化と関係がありそうに思う。

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うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

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