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11 05
2005

書評 性・恋愛・結婚

『性家族の誕生』 川村 邦光


4480088652性家族の誕生
川村 邦光
筑摩書房 2004-07-08

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 いまいちだったかな。性についての学問は目からうろこが落ちるような新たな知識をえぐり出せるはずだと思っているのだが、この本は性意識の変遷をつづっているだけで、べつにあまり感銘をあたえるものではなかった。

 明治になって精神的な恋愛が神聖化され、性欲や肉欲は下劣なものとして低俗化・汚濁化される。そして過剰な性欲や手淫、処女や純潔でないものが医学的知識にとりこまれ、神経病や精神病として脅されることになる。近代は学問的権威による性の異常視に彩られているのである。

 歴史ではなくて、なぜ性は禁圧されなければならなかったのか、それは経済的なかかわりから出ているのか、あるいは政治的、権力的なものから要請されたものか、解いてほしいのである。性の禁止は経済や商業のかかわりから生まれてきたものなのか。または国家や権力の必要なのか。セクシュアリティはもっと学問される必要があると思うのである。

 なお、この本は96年に講談社選書メチエから『セクシュアリティの近代』として出ていたものが、なぜか04年にちくま学芸文庫にとりこまれている。どのような関係になっているのだろうか。

 ▼参考文献
性の倫理学愛を笑いとばす女たち夜這いの民俗学・夜這いの性愛論ふれあい―愛のコミュニケーション

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