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現代思想を知るにはよいガイドブックと出会うほか道はないと思っています。現代思想はテレビも世間の人も教えてくれません。よいガイドブックだけがすばらしい道しるべになってくれると思います。
わたしも今村仁司とか竹田青嗣、小阪修平などの導きによって現代思想の森の中にふみこめました。90年代、ニューアカ・ブームなんかとっくに去ってしまっている中で、なぜかひとりで憑かれるように現代思想を読んでいました。
十代にわかなかったこと、疑問に思っていること、この社会の謎に思っていることを現代思想が解いてくれると思っていたのでしょう。いろいろな思想家の考えていたことを知ることによって、自分の考えたいこと、知りたいことに近いことを考えている思想家と出会いたいと思ったのでしょう。
みなさんもよいガイドブックから自分が解きたいと思っている問題を考えた思想家と出逢えればいいですね。





宝島社の『現代思想・入門』はわたしのカルトな思想入門書でした。この一冊で思想家にシビれました。今村仁司の『現代思想のキイワード』も思想家をこれほど魅力的に語った本はないでしょう。『現代思想を読む事典』も新書で800ページのぶあつい本ですが、はしからはしまで読みました。





80年代に浅田彰の『構造と力』が10万部をこえるベストセラーとなってニューアカデミズム・ブームというのがおこったそうです。思想が売れた最期の時代でしょう。『12歳からの現代思想』なんてよい本が出たものです。思春期に悩みだすからよい導き?、あるいは悶絶の手引きになるのでしょう。いしいひさいちは思想家をマンガの題材にするなんてすごいですね。





わたしの思想年表なんてドゥルーズとデリダでとまっているのですが、それ以降の流れを紹介した本は出ているのでしょうか。





「世界をよくする現代思想」とか「私のための現代思想」とか思想の使い方が自由になってきましたね。むかしの教養では「世界の名著」とか上から与えられたシリーズを一巻から読むものでしたから、自分勝手に読んでもいい時代になったのでしょうね。「世界」に合わせるのではなくて、「自分」に合わせたらいいわけですね。





思想なんて難解で理解できないシロモノに出会うことが多いですから、『難解な本を読む技術』なんて本は助かりますね。しかしソーカル事件のように難解で意味がなくても論文と認められるヘンな世界にもなっていますね。





『高校生のための哲学入門』なんてありがたいですね。わたしは大学で哲学史を聞いてアナクシマンドロスの元素がどうのこうのと始まりましてまったく興味をもてませんでしたから、興味をもたせる「つかみ」が大事なんでしょうね。




こういう図解書はわたしはあまりおすすめしません。思想は難解で深淵なものだという雰囲気を図解書は壊すと思います。ある程度思想を読んだあとの理解を助けるための本としたいものです。「わかりすぎる」本なんて思考や背伸びの楽しみを教えてくれません。





現象学はフッサールやサルトル、ハイデガーの流れの思想で、客観世界の記述を「 」にいれて意識の現われを描き出すという方法論だったと思いますが、フッサールの『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』という本がわかりやすかったと思います。解説書より本人の本を読んだほうがわかるということはあると思います。




今日思想といえばフランス思想となっていますが、イタリアやアメリカの思想に学ぶことも大切だと思います。しかし文化はアメリカがいちばん影響をうけているのどうして思想はフランスなんでしょうね。ファッションはアメリカよりフランスやイタリアが評価されているみたいなものでしょうか。アメ車的武骨さがアメリカにあるのかもしれませんね。





名著シリーズはむかし中公新書の専売特許だったのですが、いまはお株をちくま新書が奪ったようですね。こちらのほうが新しいからスタンダードなんでしょうね。




わたしは中公新書の名著シリーズにお世話になりました。よいガイドブックになりました。こういうよい本と出会わなかったら、よい読書はできないでしょう。



心理学、精神医学のよいガイドブックも見つけたいですね。入門書、解説書を読むより本人の書いた本を読むほうがよほど役に立つと思います。





現代思想に言語学は欠かせません。思想は言葉を使う以上、この道具がどれだけ使えるか、欠陥はないかしっかりと調べるべきですね。
Comment
こんばんわ、はじめまして。
私は20代の頃、建築思想を知る為、現代思想の本を読んでいました。(今も少し読みますが)しかし、新書でわかりやすいものも、今かなり忘れてしまっています。建築の世界では、ドゥルーズとデリダで止まってメルロポンティに戻っています(?)頭使いすぎて、「考えるな、感じるんだ!」みたいな状況です。(身体性という意味で)
ここの本は、読んだものもありますが、読んでいない本も多いので、勉強に助かります。
また、ブログに遊びに来ます。
私は20代の頃、建築思想を知る為、現代思想の本を読んでいました。(今も少し読みますが)しかし、新書でわかりやすいものも、今かなり忘れてしまっています。建築の世界では、ドゥルーズとデリダで止まってメルロポンティに戻っています(?)頭使いすぎて、「考えるな、感じるんだ!」みたいな状況です。(身体性という意味で)
ここの本は、読んだものもありますが、読んでいない本も多いので、勉強に助かります。
また、ブログに遊びに来ます。
はじめまして(*^▽^*)
素敵なBlogですね。
私はその日の気になった親力に関係して
記事をアップしています。
よかったらお越しください。
m(_ _"m)
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私はその日の気になった親力に関係して
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