HOME   >>  書評 哲学・現代思想  >>  現代思想のガイドブック
07 19
2010

書評 哲学・現代思想

現代思想のガイドブック

gaidbook.jpg


 現代思想を知るにはよいガイドブックと出会うほか道はないと思っています。現代思想はテレビも世間の人も教えてくれません。よいガイドブックだけがすばらしい道しるべになってくれると思います。

 わたしも今村仁司とか竹田青嗣、小阪修平などの導きによって現代思想の森の中にふみこめました。90年代、ニューアカ・ブームなんかとっくに去ってしまっている中で、なぜかひとりで憑かれるように現代思想を読んでいました。

 十代にわかなかったこと、疑問に思っていること、この社会の謎に思っていることを現代思想が解いてくれると思っていたのでしょう。いろいろな思想家の考えていたことを知ることによって、自分の考えたいこと、知りたいことに近いことを考えている思想家と出会いたいと思ったのでしょう。

 みなさんもよいガイドブックから自分が解きたいと思っている問題を考えた思想家と出逢えればいいですね。


わかりたいあなたのための現代思想・入門 (宝島社文庫)増補 現代思想のキイ・ワード (ちくま文庫)現代思想の冒険 (ちくま学芸文庫)現代思想を読む事典 (講談社現代新書)読む哲学事典 (講談社現代新書)

宝島社の『現代思想・入門』はわたしのカルトな思想入門書でした。この一冊で思想家にシビれました。今村仁司の『現代思想のキイワード』も思想家をこれほど魅力的に語った本はないでしょう。『現代思想を読む事典』も新書で800ページのぶあつい本ですが、はしからはしまで読みました。

構造と力―記号論を超えて哲学マップ (ちくま新書)12歳からの現代思想 (ちくま新書)ちくま評論選―高校生のための現代思想エッセンス現代思想の遭難者たち 増補版

80年代に浅田彰の『構造と力』が10万部をこえるベストセラーとなってニューアカデミズム・ブームというのがおこったそうです。思想が売れた最期の時代でしょう。『12歳からの現代思想』なんてよい本が出たものです。思春期に悩みだすからよい導き?、あるいは悶絶の手引きになるのでしょう。いしいひさいちは思想家をマンガの題材にするなんてすごいですね。

現代思想の50人―構造主義からポストモダンまで哲学思想の50人現代思想の教科書 (ちくま学芸文庫)そうだったのか現代思想 ニーチェからフーコーまで (講談社プラスアルファ文庫)現代思想のパフォーマンス (光文社新書)

わたしの思想年表なんてドゥルーズとデリダでとまっているのですが、それ以降の流れを紹介した本は出ているのでしょうか。

現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!世界をよくする現代思想入門 (ちくま新書)現代思想の断層―「神なき時代」の模索 (岩波新書)「私」のための現代思想 (光文社新書)街場の現代思想 (文春文庫)

「世界をよくする現代思想」とか「私のための現代思想」とか思想の使い方が自由になってきましたね。むかしの教養では「世界の名著」とか上から与えられたシリーズを一巻から読むものでしたから、自分勝手に読んでもいい時代になったのでしょうね。「世界」に合わせるのではなくて、「自分」に合わせたらいいわけですね。

はじめての構造主義 (講談社現代新書)寝ながら学べる構造主義 (文春新書)難解な本を読む技術 (光文社新書)「知」の欺瞞―ポストモダン思想における科学の濫用現代思想の使い方

思想なんて難解で理解できないシロモノに出会うことが多いですから、『難解な本を読む技術』なんて本は助かりますね。しかしソーカル事件のように難解で意味がなくても論文と認められるヘンな世界にもなっていますね。

現代思想のパフォーマンス〈宗教化〉する現代思想 (光文社新書)社会思想史を学ぶ (ちくま新書)岩波哲学・思想事典高校生のための哲学入門 (ちくま新書)

『高校生のための哲学入門』なんてありがたいですね。わたしは大学で哲学史を聞いてアナクシマンドロスの元素がどうのこうのと始まりましてまったく興味をもてませんでしたから、興味をもたせる「つかみ」が大事なんでしょうね。

面白いほどよくわかる現代思想のすべて―人間の“知”の可能性と構想力を探る (学校で教えない教科書)図解雑学 現代思想 (図解雑学シリーズ)構造主義 (図解雑学)面白いほどよくわかる 図解 世界の哲学・思想―深遠な「知」の世界を豊富な図版・イラストでスンナリ理解! (学校で教えない教科書)

こういう図解書はわたしはあまりおすすめしません。思想は難解で深淵なものだという雰囲気を図解書は壊すと思います。ある程度思想を読んだあとの理解を助けるための本としたいものです。「わかりすぎる」本なんて思考や背伸びの楽しみを教えてくれません。

現象学入門 (NHKブックス)これが現象学だ (講談社現代新書)現象学 (岩波新書 青版 C-11)現象学とは何か フッサールの後期思想を中心として (講談社学術文庫)現象学ことはじめ―日常に目覚めること

現象学はフッサールやサルトル、ハイデガーの流れの思想で、客観世界の記述を「 」にいれて意識の現われを描き出すという方法論だったと思いますが、フッサールの『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』という本がわかりやすかったと思います。解説書より本人の本を読んだほうがわかるということはあると思います。

イタリア現代思想への招待 (講談社選書メチエ)集中講義!アメリカ現代思想―リベラリズムの冒険 (NHKブックス)現代思想としてのギリシア哲学 (ちくま学芸文庫)集中講義!日本の現代思想―ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)

今日思想といえばフランス思想となっていますが、イタリアやアメリカの思想に学ぶことも大切だと思います。しかし文化はアメリカがいちばん影響をうけているのどうして思想はフランスなんでしょうね。ファッションはアメリカよりフランスやイタリアが評価されているみたいなものでしょうか。アメ車的武骨さがアメリカにあるのかもしれませんね。

社会学の名著30 (ちくま新書)経済学の名著30 (ちくま新書)政治学の名著30 (ちくま新書)歴史学の名著30 (ちくま新書)宗教学の名著30 (ちくま新書)

名著シリーズはむかし中公新書の専売特許だったのですが、いまはお株をちくま新書が奪ったようですね。こちらのほうが新しいからスタンダードなんでしょうね。

現代哲学の名著―20世紀の20冊 (中公新書)新・現代歴史学の名著―普遍から多様へ (中公新書)現代政治学の名著 (中公新書)いまこそ読みたい哲学の名著  自分を変える思索のたのしみ (光文社文庫)

わたしは中公新書の名著シリーズにお世話になりました。よいガイドブックになりました。こういうよい本と出会わなかったら、よい読書はできないでしょう。

精神医学の名著50精神科臨床のための必読100文献世界の心理学50の名著 エッセンスを学ぶ

心理学、精神医学のよいガイドブックも見つけたいですね。入門書、解説書を読むより本人の書いた本を読むほうがよほど役に立つと思います。

20世紀言語学入門 (講談社現代新書)はじめての言語学 (講談社現代新書)言語学とは何か (岩波新書)ことばと国家 (岩波新書)言語と社会 (岩波新書 青版 950)

現代思想に言語学は欠かせません。思想は言葉を使う以上、この道具がどれだけ使えるか、欠陥はないかしっかりと調べるべきですね。

関連記事
Comment

こんばんわ、はじめまして。
私は20代の頃、建築思想を知る為、現代思想の本を読んでいました。(今も少し読みますが)しかし、新書でわかりやすいものも、今かなり忘れてしまっています。建築の世界では、ドゥルーズとデリダで止まってメルロポンティに戻っています(?)頭使いすぎて、「考えるな、感じるんだ!」みたいな状況です。(身体性という意味で)
ここの本は、読んだものもありますが、読んでいない本も多いので、勉強に助かります。
また、ブログに遊びに来ます。

はじめまして(*^▽^*)
素敵なBlogですね。
私はその日の気になった親力に関係して
記事をアップしています。
よかったらお越しください。
m(_ _"m)
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。ビジネス書、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、精神世界、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

twitterはこちら→ueshinzz

FC2カウンター

Page Top