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02 08
2009

労働論・フリーター・ニート論

雇用はどうなってほしいか



 NHKの『日本の、これから 雇用危機』を見た。そのまえに『製造業派遣は何をもらしたか』という番組も放送されていて、雇用に関して抜本的な改革が必要なときがきたということが思われた。私がのぞみたい雇用のあり方を自由をのべてみたいと思う。

 製造業派遣は減産期に大量の雇い止めを可能にしてしまうがゆえに規制すべきなのだろう。大量の解雇者、それも住み家を失う失業者を大量に出してしまうあり方は日本の社会風土にもなじまないだろう。転職が自由にできる社会になっていたらよかったが、その困難が知られているがゆえに、日本は解雇に対する風当たりが強い。製造業はもともと減産期に解雇者を多く生む構造であると思われるので、解雇が自由な派遣は解禁すべきではなかったと思う。

 セーフティーネットが必要だとよく唱えられるのだが、住居補助や職業訓練の拡充が早急にもとめられるのだろう。雇用保険に入ってなくてもそれは可能でなければ、企業が社会保険をかけない現状ではなんの役にも立たないだろうし、解雇がしやすくなる社会にすべり落ちるまえに失業してもしぱらくはぜったいに安心できるシステムが必要である。

 職業訓練は拡充することがかなり強く求められるし、受講中の生活費補助もセットでなければ、あしたの生活もできないような状態で職業訓練など受けられるわけがない。私も職業訓練を受けたいと思っても余裕のない失業期間をのばすことなんてできなかった。番組中にデンマークのフレキシビリティという制度が紹介されていたが、日本にも失業しても安心して職業訓練が受けられる制度が早急に必要だと思う。

 ここにきて終身雇用が強く求められているというデータがあらわされていたが、私は再チャレンジができる社会のほうがのぞましいと思う。終身刑のような企業がいいというわけではなくて、安心や安定がのぞまれているということで理解したいと思う。派遣やアルバイトの増加などで将来性のなさの不安がかつてないほど高まっていると思われる。スキルの蓄積が身につかない、しかも年をとってからの転職は困難になってゆくばかりだ、このような雇用が増えてきたことの裏返しなのだろう。この新しい雇用形態の将来性の不安についての解決が図られることをのぞみたいと思う。

 日本は転職しやすい社会ということではなくて、転職しようにも経験や技能がもとめられて、多く弾かれる。経験や技能がなければ、会社に転職すらすることができないのである。この経験者優遇というか、経験者しか雇わないしくみはどうにかならないものだろうか。経験がなければ、あるいは同職種でしか転職できないとなったら、ほぼ転職市場はないも同然である。

 年齢制限の記載は禁止されたが、おかげで年をとってからの転職の絶望はすこしは緩和されたが、まだまだ条件つきの年齢制限はおおく認められているのが現状だし、実質上は面接で年齢制限される例はおおくのこされていると思われる。アメリカみたいに履歴書に年齢記載を禁止するような強さが必要なのかもしれない。

 それには年功賃金や年功カーブがゆるやかにされる必要があるのだが、日本では教育費や住居費の高さのせいで、フラットな賃金体系にはなかなか変われない。このような家系補助的な賃金体系を企業はこれから担ってゆかないと思われるので、政府の補助や社会保障、教育費・住居費抑制の政策が必要なのだと思う。企業が労働者の社会保障をつぎつぎと捨てて行くのなら、政府がそれを守るという政策に以降してゆかなければならないのである、それも早急に。

 非正規と正規雇用の格差も緊急に解決されなければならない問題だろう。同一労働、同一賃金の実現が一刻も早く望まれる。正社員を下げて、非正社員を上げるという政策は可能なのだろうか。この法整備は強い力で断行される必要があるのだろう。社会保険も非正規のすべてに適用すべきなのだろう。家計補助の非正規から、大黒柱の非正社員の時代となって久しいのである。この間、企業は社会保障のコストカットを非合法におこなって利益をあげてきたのだが、政府はこのような法違反をこれ以上許してはならないのである。政府への不信任をますます増すばかりである。

 かつての企業は家族経営や終身雇用でモラルが高いという社会評価を受けてきたのだが、いまの企業は非正規は切り捨てる、生活補助も社会保障も行なわない、労働者は搾取、可能な限りに長時間、無権利に酷使するという方向に変わってきた。強い監視や強い罰則、強い法規制がこれまでとはまったく違ってしまった企業に対して必要不可欠なものになった。もう性善説では対処できないほど企業は性悪説で対処しなければならないほどの変貌をとげたのである。企業規制・犯罪に対する警察部門の新たな発足が必要なくらいだと考えるべきなのだろう。

 日本の雇用や労働は大きく変わらなければならない時代にきたようだ。日本人の意識や生き方、考え方も大きく変わらなければならない。政府の役割も社会保障や福祉を企業にまかせられていた時代は終わり、政府が社会保障や福祉の大きな部分も担わなければならない時代になったのだろう。終身雇用と家族経営の蜜月の幸福な期間を終わりを告げた。大きく変わらなければならない時代がきたようである。労働者に血や傷を与えないようなスムーズでやわらかな移行をのぞみたいところである。

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日本は転社あって転職なし?

 高度な仕事は正社員・一般の仕事は非正社員と使い分ける企業が伸びている今の日本では、
<チェーン店などでは正社員がいなかったり1人(名ばかり管理職?)だったりという店舗も多い>
やっぱり企業が求めるのは“新卒”と“経験者”と“非正規”なのでしょうか?。
それを‘新品’・‘中古’・‘レンタル’に例えると分かりやすいですね。

これで間に合っていれば
「同業他社への転社」から脱した「転職」はなかなか広がらないと思います。

みれいさん、こんにちは。

ある百円ショップではパートが9割、店長の半数がパートだそうです。正社員とかパートの意味が不明確というか、転倒していますよね。コンビニとかチェーン店とかもアルバイトでほぼ業務がなりたっていますね。

はやくオランダ・モデルのようなものを導入したり、非正規であろうと社会保険の皆加入が必要なのでしょうね。制度は後追いするばかりではなくて、先をみこして改革するべきなのでしょうね。

転職が経験者が必要とされるのも正社員では給料面や社会保障で高くつくために経験者が優遇されるのでしょう。給料が安い非正社員なら敷居は低くなるのでしょう。こちらへの社会保障、教育訓練、セーフティーネットがさきに整備されることが必要なのだと思います。政府には未来をみこして先に手を打ってほしいものです。

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「年齢不問の嘘」というブログを始めたばかりのアウトサイダー三矢です。
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