HOME   >>  CD評  >>  『SINGLES 2000-2003』 鬼束ちひろ
01 30
2006

CD評

『SINGLES 2000-2003』 鬼束ちひろ


B000A7TF8QSINGLES 2000-2003
鬼束ちひろ 土屋望 羽毛田丈史
東芝EMI 2005-09-07

by G-Tools

 『月光』の歌詞はすごかった。

 I am GOD'S CHILD
 この腐敗した世界に堕とされた
 How do I live on such a field?
 こんなもののために生まれたんじゃない

 壮絶な世界観である。そしてキリスト教的な世界観である。いったいどうしてこんな悲壮な覚悟が、この人に生まれたんだろうと興味をもった。歌う姿も強烈に「入って」いる。こんな姿勢で歌う歌手は商業主義の中できわめて珍しい存在であるが、その痛々しさが愛しいと思ったりする。

 このアルバムを聴いてみて、たぶん理想が高すぎて、まわりや自分を攻めてしまうんだろうと思った。壮絶な歌詞をひろってみると、「毒にまみれながら」「身体から零れ落ちた刺」「何かに怯えていた夜」「悪魔が来ない事を祈っている」「爆破して飛び散った心の破片」「私の愚かな病」「こんなにも醜い私を こんなにも証明するだけ」――芸術なのか、それともほんとにうこういう心の状態を生きているのかと心配になってしまう。もっと気楽に考えたらいいのにと、愚かな私は思ってしまうのである。

 こういう歌詞を歌っている歌手はとうぜんのように商業主義にのらない。もういまでは活動は休止しているようである。というよりか、音楽業界なんてどんなに人気があったアーティストでもあれ?という感じで消えてしまっているのがあたり前である。数年間でも人気が出たほうがいいほうである。願わくばおだやかな心象風景で生きていってほしいものである。考え方のみが世界や自分を切り刻むのである。

YouTubeの動画にリンク
 Onitsuka Chihiro - 月光
 衝撃の「この腐敗した世界に落とされた~」。

 Onitsuka Chihiro - Cage
 ろうそくとかキリスト教的世界とかのバックが似合う。

 Onitsuka Chihiro - 眩暈
 背中と声が近くにあることが癒される風景。

 Onitsuka Chihiro - Edge
 室内と開け放たれた窓から見える風景。

 Onitsuka Chihiro - Infection PV
 押さえ込んだ色調がマッチしていますね。

 Onitsuka Chihiro - 流星群
 おだやかに自然に笑っているシーンがあって安心。

 Onitsuka Chihiro - Sign
 ちょっと明るめの曲なんですかね。

 いい日旅立ち.西へ - Chihiro Onitsuka
 花鳥風月っぽいビデオ。

 We Can Go - Chihiro Onitsuka
 住宅街をふつうに歩くビデオが好感。でもさいごには。

流星群SignシャインCage

関連記事
Comment
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。ビジネス書、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、精神世界、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

twitterはこちら→ueshinzz

FC2カウンター

Page Top