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01 10
2009

新刊情報・注目本

大恐慌煽情本、花盛り。



 2008年9月のアメリカ金融危機以後、世界の経済はどうなるのかという不安に襲われたと思います。まとまった情報を本で知りたいと思っても、本はすぐに出版されるというわけではありません。そろそろようやく金融危機についての本が出そろってきたという感じですか。

 私は金欠のため、いちばん知りたい本を買えないという状況に陥ってますが、いちおう店頭にならんだ本をチェックするという範囲にとどめるしかありません。お金があったら真っ先に買いたいのですが、お金がない者には新しい情報にアクセスする手段がないということですね。いまはネットでニュースや見解が読めますが、やっぱり本のようにまとまった情報にはなかなかたどりつけません。店頭の本を冷やかすしかないですね。貧乏な者にはすべての店はガラスケースで疎外された異物にしか思えないというのが悲しいところですね。

 池田信夫はこの経済危機に「大恐慌」と名づけるような本はその時点で信頼に値しないと切り捨てていますが、経済や出版というのは人々の不安や恐怖がいちばん人を強くつなぎとめることも戦略として知っているのでしょう。不安を煽れば煽るほど売れるということです。みなさんは五割ほど割り引いて捉えましょう。

 いちおう2008年の9月危機以降に出版された本をあつめてみました。私がこれらの本を読んでみなさんに紹介できたらいいのですが、それはおそらくかなわないでしょう。安い古本で手に入るようでしたらべつでしょうが。それにしてもたくさんの恐慌本が出たものでこの数十年の大恐慌本のバーゲンセールみたいですね。このような恐慌本というのはおそらくは73年のオイルショックあたり以来から出つづけていたのかもしれませんね。ノストラダムス予言本の再来みたいものですが、もちろん今回はその脅威が現実のものになったという裏づけがあるわけですが。

 ことしは「派遣村」で年が明けたわけですが、出版もタイムラグをおいて派遣や雇用のあり方をめぐってたくさんの問い直し本が出されることになるのでしょうか。日本の貧困や労働が「可視化」されたということで大きな意義があったと思いますが、願わくば日本の非正規や生き方のポジティヴな転換がおこなわれる年になってしほしいですね。リストラやクビ切りは危機や崩壊でありますが、ポジティヴな「創造的破壊」がともなう起点の年になってほしいですね。


大恐慌入門 何が起こっているか? これからどうなるか? どう対応すべきか?「大恐慌」以後の世界 (光文社ペーパーバックス)アメリカ発 2009年世界大恐慌
大恐慌は「入門」ですか。藤原直哉なんて不安を煽る効用を知っている確信犯みたいな人なんでしょう。

アメリカ大恐慌―「忘れられた人々」の物語(上)アメリカ大恐慌―「忘れられた人々」の物語(下)大恐慌を生き残るアウトロー経済入門 (扶桑社新書 42) (扶桑社新書)
アメリカ1930年代に起った大恐慌についてはたっぷり知りたいところですね。とくに庶民の生活や人生について。

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言世界連鎖恐慌の犯人 (Voice select)日本経済の明日を読む〈2009〉問われるグローバル不況下の耐性
竹中平蔵とならぶ新自由主義のリーダーだった中谷巌の「転回」はなかなかニュースでしたね。堀紘一サンの本も読みたいですね。

大恐慌サバイバル読本〈上〉恐慌突破―世界大不況こそチャンスだならず者の経済学 世界を大恐慌にひきずり込んだのは誰か
バブル崩壊以後、大恐慌のオオカミ少年だった浅井隆はこの時代にどのように囃し立てるのでしょうか。この人は新興宗教の教祖みたいに完全に恐怖を煽ることの効用と戦略を知ってしまった人なのでしょう。

2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった米中発・世界大恐慌 (OAK MOOK 252 撃論ムック)世界金融危機 (岩波ブックレット)
船井幸雄はどこかの方向に走ってゆきましたが、「そらみたことか」というのでしょうか。

世界金融危機はなぜ起こったか―サブプライム問題から金融資本主義の崩壊へ世界金融危機 開いたパンドラ (日経プレミアシリーズ)金融大崩壊―「アメリカ金融帝国」の終焉 (生活人新書)

アメリカが隠し続ける金融危機の真実日本経済を襲うエキゾチック金融危機 (Mainichi Business Books) (毎日ビジネス・ブックス)【図解】金融危機が60分でわかる本

世界経済危機 日本の罪と罰米金融危機、日本の活路はどこにある!? (洋泉社MOOK)金融危機の資本論―グローバリゼーション以降、世界はどうなるのか
野口悠紀雄の見解なんて読みたいですね。1930年代体制、つまり戦後総動員体制(生産マシーン国家)はどうなってゆくのかと見ているのでしょうか。

サブプライム問題とアメリカの住宅金融市場―世界を震撼させた金融危機の根幹は何なのか強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)波乱の時代 特別版―サブプライム問題を語る
グリーンスパンは21世紀の大恐慌をひきおした戦犯とされてゆくのでしょうか。

リーマン恐慌誰でもわかる!世界同時恐慌のすべて世界恐慌を生き抜く経済学(Mainichi Business Books) (毎日ビジネス・ブックス)

現代思想2009年1月号 特集=金融恐慌_クラッシュする世界経済第三次世界大戦 世界恐慌でこうなる!この金融政策が日本経済を救う (光文社新書)
「第三次世界大戦」まで射程に入れてきましたか。「歴史はくり返すか」といったことやサイクル理論はいまほど慎重にあつかわなければならない時代はないのでしょう。

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Comment

明けましておめでとうございます。色々と考えが似ているのでちょこちょこ拝見しております。
本が買えないとお嘆きのようですが、立ち読みとか、最近の大きな本屋はテーブルとイスまで用意しているようなので座り読みとかしたらいかがでしょうか。店員の目が気になるというのならまだまだ修行不足です。資本主義の毒が抜けていないです。僕は働くということそのものに懐疑的なのでそこいらの労働問題系を読ませて頂きました。最近よく読んでるブログに
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/
ってのがあります。もし未読でしたら是非。
基本的にROM専(書き出すと途方もなく文章が長くなってしまう)なのですが、お困りのようなので僭越ながらアドバイスさせて頂きました。

僕も読書は好きなのですがなかなか読む気力がないのとお金がないのとでなかなか読むことができません。そこで、ここでのレビューは非常に役にたっています。感謝いたします。最近の経済本は上記にある堀紘一のものを読みました。これからどうなる、よりかはなぜこうなったかに重点を搾った本でしたが、読みやすく大変参考になりました。立ち読みでしたが。
それではお体に気をつけて。今年がうえしんさんにとってよいお年になりますように。

いいブログの紹介ありがとう。
これはかなり参考になりそうなブログですね。
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プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

Kindle本、2冊発売中です。

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