FC2ブログ

HOME   >>  市場経済  >>  青ざめた金持ち連中と大恐慌再来の悲観論
10 10
2008

市場経済

青ざめた金持ち連中と大恐慌再来の悲観論



 世界的な株価の大暴落がとまらない。一日に千円とか千ドルとかの大暴落がつづく。1929年の世界大恐慌の再来の恐れにも火がつき、底なしの様相を呈している。

 いったいどうなるのかとニュースや新聞をネットやTVではらはらしながら見ているのだが、私はたいしたことを書けない。経済や株はいまだにわからない。実感がわかない。通りいっぺんのことを書いても、なんにもならない。

 いっぱんの人たちにとっていちばん重要なことは、景気の悪化がどれくらいわれわれの生活に襲ってくるかということだ。株価の下落による資産や資金繰りの悪化により倒産する企業が増えたり、リストラや人員整理が数多くおこなわれるかもしれない。不動産業の倒産はすでにあいついでおこっており、失業者もそうとうに増えてきていることだろう。われわれにおよぶ景気の悪化はぬぐえないものになるだろう。私なんかいまは失業中だから、危うい転職活動になりそうだ(悲)。

 株というのはだいたい金持ちや資産家、企業の資産運用などに投資されるものだろう。金持ちが膨大な資産を運用させてもっと資産をふくらませようとして投資するものではないのか。青ざめているのはしこたま金を貯めこんだ金持ちや資産家だとするのなら、貧乏人からするといい気味だということになる。証券会社や銀行をどうして税金で救わなければならないのかとアメリカの市民は憤っていたが、まあ、しこたま暴利をむさぶった金持ち連中が暴落することは知ったこっちゃない。しかしその金持ち連中の投資や融資が企業活動をささえ、経済活動の血液や血流をささえているのはたしかである。金持ち連中の血流がなくなれば、たちまちま経済はストップしてしまう。

 アメリカの金持ち連中はしこたま金を貯めこんだ。鉄鋼であるとか自動車であるとか鉄道であるとか前世紀に儲けた連中たちの金が余り、株や証券、銀行融資に流れてもっと多くの資産を得ようとした。ソ連や東欧の崩壊により世界の資産家の金がアメリカに流れることがより多くなった。アメリカはITバブル崩壊という金のなる木を失ったあと、証券化や金融化によって土地バブルによる資産運用をこころみた。金融工学によるリスクの補償や低減という詐欺まがいの金融商品が世界中にばらまかれ、サブプライムローンという借金を土地の値上がりによる返済をあてにした際どい証券化により、富を増やした。デリバティヴなど幾何学的な儲けを手に入れたそうだ。富がそのように虚像のように膨れ上がると、その分だけ損失の額も大きく膨らむ。アメリカの富はその儲けた分だけ、いま泡と化しているのかもしれない。

 株がどんどん暴落して各国の政府は銀行保護や公的資金投入、利下げなどさまざまな手を売っている。それが世界的に波及した1929年の世界大恐慌と違うことだろう。このときの恐れが世界各国のさまざまな金融政策としておこなわれ、経済の底が抜けてしまうことをなんとしてでも防ごうとしている。大恐慌との時代とは違うのである。しかし政府の政策に市場はほとんど反応せず、連日の大暴落をつづけている。

 経済はクラッシュしてしまうのだろうか。大恐慌の再来論はビジネス書のドル箱的存在らしく、毎年毎年大恐慌がやってくると煽ってきた。私がビジネス書をよく読んだのはこのような恐慌再来論に恐れをなしてからだが、このジャンルは魑魅魍魎が跋扈していると捉えたほうがいいのだろう。スピリチュアルな世界にまでおよぶ。ただ、しかし、この恐れは経済界のおおくの人を捉えてきたのであるし、そこからの回避が経済界の至上命令であったようなところもある。こんかいの世界的な金融危機によってその恐れが現実にものになりつつあるといっていいだろう。

 そういう連中の一人、藤原直哉はインターネット放送局で、終戦直後のような「買出し」が日本に起こるだろうとまでいっている。経済機能が麻痺してしまうと、食糧やモノがあっても、運送する機能も麻痺してしまう。だから食糧は産地にまで直接買い付けに行かなければならなかったわけだ。そんな経済機能麻痺の予測まで飛び出して、われわれの不安を煽る。確信犯というべきか。いくらなんでもそこまでいかないだろうと思うのだが、この人たちは徹底的に悲観的予測をおこなうのが正攻法なのだろう。不安を煽ることがしっかりと自分にしがみつく人たちを生み出すことを知っているのだろう。

 「政府も止められない暴落」 ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでダウンロード。

 金持ち連中の金が大きな損失をこうむると、経済の血液たる貨幣の流通がとどこおる。投資や融資がひきあげられ、各企業の資産や資金繰りが枯渇する。企業というものは株や銀行融資によってふくらみ、かろうじてなりたっているようなところがあるようなので、そこからの血流ストップはたちまち信用不信や倒産をもたらす。金持ちとともにふくらんだ金はさっと企業からぬきとられてしまうのである。企業は生き残りをかけて、事業縮小やリストラ、人員整理をおこなう。ちまたに失業者がふえる。消費はますます悪化し、景気はさらに悪くなる。このような波が早晩われわれの日常生活におよんでくることだろう。

 いったいこの株価大暴落はどこまでいってしまうのだろう。世界中にどのような影響をもらたし、どのような災害を世界に残してゆくことになるのだろうか。恐慌は銀行のとりつけ騒ぎからおこったとされるから、銀行の保護はしっかりとおこなわれるだろう。政府や各国は大恐慌や経済の機能麻痺をなんとしてでも防ごうとするだろう。ただ、国家が財政赤字による破産とかの事態がひきおこされると、世界はどこまでもちこたえられるだろうか。株の運用によってささえられてきた世界の年金などは大損失をこうむり、年金の危機やこれまでの老後計画がいっさい狂ってしまい、福祉国家や社会保障の骨組み自体がゆるんでしまうような社会システムの転換期がやってくるかもしれない。金持ち老人の老後の金あまり資金が投資バブルや恐慌を生み出しているように思えてならない。

 これまでの大暴落によってかなりの損害が世界中に確定してしまったわけだが、被害や損害がこれ以上大きく世界に波及しないことを願いたいものである。世界は大きく変わるのだろうか。2008年がひとつの分水嶺、歴史の大きな曲がり角にあるのは、たしかなんだろう。人びとがずっと怖れてきた経済のハルマゲドンがこないことだけを祈りたいものである。人間は予言成就が好きだが、なんとしてでも食い止めてもらいたいものである。


悲観論にひきつけられてしまいますね。 (リセット願望、支配層破滅願望が強いのでしょうね)

恐慌前夜ソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオ大暴落1929 (NIKKEI BP CLASSICS) (NIKKEI BP CLASSICS)ウォール街の崩壊―ドキュメント世界恐慌・1929年〈上〉 (講談社学術文庫)

2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測繰り返す世界同時株大暴落―自民崩壊・生活壊滅の時代中国発世界恐慌は来るのか? (角川SSC新書 44)世界金融危機 (岩波ブックレット NO. 740)

カジノ資本主義の克服―サブプライムローン危機が教えるものサブプライム危機 終わりなき悪夢 アメリカがヤバい!投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズムビッグ・クランチ―大収縮の時代 サブプライム危機はアメリカの自爆テロだ! (ベストセレクト)

自家金融危機の私は一冊でもこれらの本を買えるだろうか。ブックオフ頼みではビジネス最新刊は読めないかも。

関連記事
Comment

わたしが、うえしんさんを尊敬するのは、何事にも自分の意見をしっかりもっていることです。
わたしは自力でものを考える力が乏しいので悲しくなります。
経済に関しても、全くと言っていいほど理解できていません。
ただ、ひとつだけちょっと違うような気がするなぁというのは
>金持ち連中の金が大きな損失をこうむると、経済の血液たる貨幣の流通がとどこおる。投資や融資がひきあげられ、各企業の資産や資金繰りが枯渇する。

例えば、首相である麻生氏の資産は莫大なものがありますが、麻生氏は今回の暴落で、かなり損失が発生しているとは思います。
が、その損失でさえそれほど気にする必要のない程度だと思います。
本当の金持ちは今回のような暴落でもほとんど関係ないものと思います。
問題は、ちょっとだけお金を持ったサラリーマンや、なけなしの金で勝負している人達だと思います。
あるいは、税金投入されるなら一般の人です。
わたしは、税金を投入して生き延びた銀行が、貸しはがしや貸し渋りなどしていること、あるいはリストラなどしてヒラ社員や下っ端が苦しむことが悲しいです。
わたしのまわりでは、今回の暴落でもどこ吹く風といった風情で、全く関心がないようです。
株や投資をしていない人達からしたらもっともだと思います。
しかし、もし長引けばこれだけの暴落は日本経済にも深刻な影響を与えることは間違いないものと考えます。
半年後か来年か、必ず不況という形で表れることでしょう。
もうひとつ思うことは、今回の暴落はまるでチキンレースのような気がしています。
たった一週間でここまで暴落するのが、経済の本来の姿なのでしょうか。
金融資産は団塊の世代以降の人々がそのほとんどを占めていると思います。
景気が悪くなれば、これら老齢者は財布の紐を締めるでしょう。そして、ますます景気は悪化していくでしょう。
若い人々や小さい子供を持つ家庭などは、一体これからどう対処していけばいいのでしょうか。
自己防衛にも限界はあると思います。
わたしも、経済のハルマゲドンがこないことだけを祈りたいです。
ちょっと昼間から酔っ払っておりますので、なんだかわけがわからない文章ではありますが、これがわたしの今の思うところでなのであります。

デンカさん、こんにちは。

私が考えている内容はもしかしていぜんなにかの本で読んだものを自分の頭で考えたと勘違いしているものもあるかもしれないですね(笑)。

ものを書く習慣をつけたり、拙い疑問でも文章を書きながら自分で最後まで解いていこうとすると、自分で考える習慣というものはできるものだと思います。考えというのは文字によって助けられる部分がかなり大きなものだと思います。

こんかいの世界的な株価暴落はパニック売りの壮絶な暴落を一週間もつづけているように、けっこう大金持ちのふところも痛んだと思います。

あとから出てくると思いますが、年金を株や投資によって運営していた団体などが大きな損害を出して、かなり悲惨な状況が報告されることになると思います。これは怖いですね。これまで儲けていた人たちの老後計画がいっきょにご破算になってしまえば、社会システムの屋台骨すら転んでしまうかもしれません。

不況がきて、いちばん苦しむのはやはり貧しいものや弱いものでしょう。枯木がたちまち吹き飛ばされるようなものだと思います。金持ちや権力者はいつでも余裕や余力があるのだと思いますが、かれらの心理的な落胆感は失うものが少ない貧しいものより、はるかに大きく痛みをともなうものだと思います。金持ちが転ぶことは、自分たちを貧乏人で関係ないと規定づけてしまえば、けっこうありがたいことだなと思ったりします。

これを機会に詐欺まがいの金融業界の粛清がおこなわれればいいなと思っています。富がギャンブルやカジノになるような金融商品は、粛清されるべきなんだと思います。金持ちと貧乏人の格差拡大にも歯止めをかける政策も考えられる必要があるのだと思います。

不況はこれから確実にやってきてしまうのでしょう。われわれはどうしようもないと思います。これまでの社会の問題やゆがみが是正される機会が訪れるチャンスかもしれません。時代の曲がり角にきてしまったことは、歴史の目撃者であるチャンスであるかもしれないので、それを慰めにするくらいしかないですね。

ちょっと古くなったかと思いますが、このエッセが一番適切な内容だと思いますので書き込みます。
この経済恐慌は、今後どうのような経過をたどるのでしょうか?
今一番困っているのは、銀行の口車に乗ってなけなしの退職金等を投資信託等に注ぎ込んだ個人投資家ではないでしょうか?
銀行は大きな過失を犯しました。
一つは自らの運用の失敗、もう一つは顧客に投資信託等を薦めて顧客の財産を減じたことです。
運用の失敗は銀行自体に跳ね返ってくることなので自己責任で仕方がないことだと思いますが、顧客の損失に対して、銀行はどのように責任を取るのでしょうか?
何ら責任は取らないと思います。
これまで、銀行は儲けにならない庶民の貯金に対し、低い金利を設定するなどして切り捨ててきたのです。
国は、「銀行は企業等に設備投資等の資金を供給する窓口なので銀行等を潰してしまうと国家経済が成り立たない」という理屈で、資金注入しようとしています。
しかし、高給の銀行員に対して、このような手厚い措置が必要なのでしょうか?
儲け第一主義の銀行に頼らない他の方法を模索するべきではないでしょうか?
このような銀行に対する優遇措置に対して、日本国民もアメリカ国民のようにもっと大きな声で反対しても良いのではないかと思います。

永遠の少年さん、こんにちは。

株価はもちなおしたと思ったら、また記録的な暴落ですね。
経済の底が抜けてしまったのかと心配するほど、底なし沼のようですね。

金融機関救済についてですが、アメリカの話ですが、こんかいの金融危機の発端となった不動産ローンのバブル崩壊で、ローンを払えなくなった人たちがおおぜいキャンプで暮らしている姿をTVで見ました。
ローンの証券化によって低所得者の人でも持ち家がもてるという夢を現実のものにできたのですが、そのツケはあまりにも大きすぎたといわざるをえませんね。
金融危機によって生活の基礎を奪われてしまった人たちはひじょうにかわいそうだと思います。

このような貧しい切羽詰った人たちと裏腹に、銀行や証券は莫大な高額所得を得ながら、経営が危機におちいっても政府の救済策を頼みの綱にすることができます。家を失った貧しい人たちに公的資金が注入されるということはまずないでしょう。どこまでも金融機関は得をして、貧しい人たちは損をするばかりです。

といっても金融機関を救わなかったら、経済機能自体が破壊や壊滅状態になってしまうという皮肉やジレンマをかかえていますね。
これらを救わなかったら、経済自体がもっとひどい目に陥って、貧しい人たちはもっと悲惨な目に会ってしまうということですね。
金融機関は経済全体のために救わざるをえないということですね。

金融機関にはそういう公的な役割をもっているのだから、社会的な責任をつよく自覚することと、公的なふるまいや基準をもつべきだと強く思いますね。
金融の自由主義もいきすぎたのだから、規制や罰則の歯止めも求められる必要があるのだと思います。
こんかいの危機をもたらした連中やトップには逮捕や禁固刑の罰則が科せられるべきだと思います。

ホームレスにおちいった人たちの姿をみていると、救済される金融機関への憤りがつよく感じられますが、公的な立場にいるかれらの救済は仕方がないとあきらめるしかないのかもしれません。
銀行や証券は公的な立場としての戒めや慎みがこれから求められるべきなのでしょう。
Trackback
title>
Trackback URL
Comment form









管理者にだけ表示を許可する






プロフィール

うえしん

Author:うえしん
世の中を分析し、知る楽しみを追究しています。興味あるものは人文書全般。神秘思想、仏教、労働論、社会学、現代思想、経済学、心理学、歴史学。。 そのときの興味にしたがって考えています。

Kindle本、2冊発売中です。

google adsense
全ての記事を表示する
ブックガイド特集
月別アーカイヴ
FC2カウンター

Page Top